介護関係で事務として働く「介護事務」と「介護事務管理士」はどのようなところが違う仕事なのでしょうか。
それぞれの仕事内容や給料の違いについて解説します。
「介護事務」とは?
介護報酬請求事務(レセプト作成)を中心に、介護施設の事務を担当するものです。
特に資格を必要とするわけではありませんが、一般財団法人日本医療教育財団が認定する「ケアクラーク」や、技能認定振興協会が認定する「介護事務管理士」などの資格がいくつかあり、取得すると転職や就職の際に有利となることがあります。
「介護事務」の業務内容
就職したところにより違いますが、主な業務はレセプト作成で、他に、窓口業務、電話応対、シフト管理、備品などの管理などの事務全般を行います。
また、ケアマネージャーの補佐や、介護の手伝いを行うこともあります。
小規模な介護施設では、介護事務担当者は置かず、介護職員がレセプト作成や受付などをこなしているところもあります。
「介護事務管理士」とは?
技能認定振興協会(JSMA)が資格の認定を行っている民間の資格です。
レセプト業務などのスキルを証明する資格で、介護保険制度が施行された2000年に始まりました。
介護に関係する事務の資格としては、日本初の資格です。
資格を取得した後は、介護サービスを提供する事業所などで、介護費用の請求、ケアマネージャーのサポートなどを行います。
試験はレセプト作成の実技とマークシート形式の学科があります。
合格率は50%ほどです。
「介護事務管理士」の業務内容
「介護事務管理士」は、ケアマネージャーが作成する給付管理票を元に、どのような介護をどれくらい行ったのかをチェックして、明細書(レセプト)を作成します。
そして、レセプトを国民健康保険団体連合に提出して報酬を受け取ります。
介護報酬の請求が発生するのは一ヶ月に一回なので、それ以外の時期は利用者への案内や、ケアマネージャーの補佐、介護職のシフトを作成するなどの事務作業を行います。
「介護事務」と「介護事務管理士」の仕事の違い
「介護事務」は、介護に関わる事務のことで、レセプト作成が主な仕事となります。
「介護事務管理士」は、民間資格で、取得すると、介護事務に関係するスキルを持っているという証明になります。
仕事内容は同じです。
「介護事務」と「介護事務管理士」の仕事の違い(給料面の考察)
正社員やパートタイマー、派遣、契約社員など様々な形態で「介護事務」として働いている人がいます。
給料は、パートは時給900~1,200円程度、正社員は年収200~400万円程度となっています。
「介護事務管理士」を取得すると資格手当がつくところもありますが、それほど高くはないようです。
まとめ
「介護事務管理士」は「介護事務」に関わる資格のひとつでした。
レセプトの作成には専門的な知識も必要なので、勉強しておくと仕事をスムーズに進めることが出来ます。