「ベーシックインカム」と「生活保護」の違いとは?ビジネスでの使い方など分かりやすく解釈

「ベーシックインカム」と「生活保護」の違い ビジネス用語【二語】

「ベーシックインカム」「生活保護」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文など、分かりやすく解説していきます。

「ベーシックインカム」とは?

「ベーシックインカム」は、英語では「Universal basic income」と呼ばれ、「UBI」と略されます。

また、たんに「basic income」とすることもあります。

これは、「最低限所得補償」と翻訳されるものです。

この言葉が意味するのは、「政府が、最低限の生活費用を、国民に対して一律支給する」ということです。

この考えの根底には、国民全員が最低限の生活を保障されるという、貧民救済の考え方があったようです。

しかし、近年では複雑化した社会保障制度の維持運営にかかるコストを考慮した、ランニングコストのかからない制度という側面も注目をあびているのです。

「生活保護」とは?

「生活保護」「生活保護法」で定められた制度です。

日本の憲法において、国民は、安全で、文化的な、最低限の生活を営む権利があります。

その権利が侵害されるほどに困窮した場合に、「生活保護制度」を活用して、生活の状態を改善できるのです。

ただし、生活保護を受けるには申請が必要ですし、審査もあります。

また、生活保護を受給したあとも、自立できるようにするための努力義務が伴います。

ですので、生活保護で最低限の生活ができるので、働かないで生きていこうというのは間違いです。

仮に働かない場合は、何かしら働けない理由が必要になるのです。


「ベーシックインカム」と「生活保護」の違い

それでは「ベーシックインカム」「生活保護」の違いはどこにあるでしょうか。

「ベーシックインカム」は国民に対して一律支給するものです。

これに対して「生活保護」は生活に困窮した一部の人に対して生活費を支給します。

このことから、支給する対象が全員か一部かが大きな違いと言えます。

また、「ベーシックインカム」は労働の有無に関係のない考え方とされています。

これに対して「生活保護」は需給後に労働義務、自立を目指す義務を伴うものです。

これらのことから、少し似ている二つの言葉ですが、範囲も考え方も異なるものだと理解しておくとよいでしょう。

「ベーシックインカム」の例文

「ベーシックインカム」を使用した例文を挙げます。

・『ベーシックインカムだけでは、一般的な生活できないでしょう』
・『ベーシックインカムにより、社会保障制度が変わるでしょう』
・『ベーシックインカムの導入で、政府のランニングコストを圧縮できます』
・『ベーシックインカム制度が導入されれば、労働選択の自由が拡大します』

「生活保護」の例文

「生活保護」を使用した例文を挙げます。

・『生活保護を受給するには申請が必要です』
・『生活保護の受給後も、経済的な自立を目指す義務が伴います』
・『最低限の生活を営むための国民の権利が生活保護制度に反映されています』
・『生活に困窮し、生活保護を受けることにしました』

まとめ

このように「ベーシックインカム」「生活保護」は、少し似ている言葉だと言えます。

しかし、意味をしっかり理解すれば、範囲も考え方も異なる全く別の言葉だということが、分かるのではないでしょうか。