「コンプライアンス」と「アドヒアランス」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など、分かりやすく解説していきます。
「コンプライアンス」とは?
「コンプライアンス」は英語で書くと「compliance」です。
これは「法令遵守」と翻訳される言葉です。
しかし、この言葉をビジネスで使用する場合、もう少し広い意味で使われることが多いと言えます。
法令遵守するための、会社のルールや行動規範の整備、社員に対する教育など、広い範囲の活動を示すことが多いのです。
これらは全て、倫理的な観点から考えた望ましい行動規範に基づきます。
そのため企業は、コンプライアンスに準拠したマインドセットを保有するようにしむけるように活動するのです。
「アドヒアランス」とは?
「アドヒアランス」は英語で書くと「adherence」です。
これは「患者の積極参加」を意味する言葉です。
これは、医療の方針について、医者の決定にのみ従うのではないことを示します。
つまり、患者が医療の方針や薬の処方の決定について、積極的に関わることを意味します。
この「アドヒアランス」のメリットは、患者の納得感にあります。
伝統的に、患者は医者の決定に従順に従うものとされます。
しかし、近年ではこのような「アドヒアランス」の考え方も生まれているのです。
「コンプライアンス」と「アドヒアランス」の違い
それでは「コンプライアンス」と「アドヒアランス」の違いはどこにあるでしょうか。
「コンプライアンス」は「法令遵守」を意味する言葉です。
これに対して「アドヒアランス」は「患者の積極参加」を意味する医療用語です。
そのため、少し似ている単語ですが、まったく意味の違うものととらえるとよいでしょう。
英語の「adherence」には「遵守」という意味もあり、そう翻訳されることもあります。
しかし、カタカナ言葉で「アドヒアランス」とした場合には、「患者の積極参加」を意味する医療用語として使用されるのです。
「コンプライアンス」の例文
「コンプライアンス」を使用した例文を挙げます。
・『コンプライアンスに関わる問題だ』
・『社内のコンプライアンス体制が脆弱すぎます』
・『常にコンプライアンス対策を徹底するべきだ』
・『コンプライアンスを重視しないと信頼を失う』
「アドヒアランス」の例文
「アドヒアランス」を使用した例文を挙げます。
・『アドヒアランスの考え方で処方している』
・『アドヒアランス向上に効果がある』
・『服薬アドヒアランスが回復の鍵だ』
・『患者のアドヒアランスを維持する必要がある』
まとめ
このように「コンプライアンス」と「アドヒアランス」は、少し似ている言葉です。
しかし「コンプライアンス」が広く使われる言葉なのに対して、「アドヒアランス」は主に医療用語として使われます。
混同しないように注意して使い分けましょう。