「土間屋」と「左官屋」の違いとは?職業や仕事(ビジネス)を分かりやすく解釈

「土間屋」と「左官屋」の違い 職業の違い

建築現場で働く「土間屋」「左官屋」はどう違うのでしょうか。

今回は、「土間屋」「左官屋」の違いについて解説します。

「土間屋」とは?

「土間屋」とは、「コンクリートやモルタルなどで床を作り上げる職業」です。

住宅のうち屋内にあって床板などを敷かず土足で歩く場所のことを「土間」といいます。

昔は土を固めて形成していましたが現在ではコンクリートやモルタル等で固めた土足で歩く場所のことを指します。

そのような「床板を敷かずコンクリートやモルタルなどの素材のみで床面を作り上げる職人」「土間屋」です。

建築現場で「土間屋」が担当するのは玄関やエントランスの土足で歩く「たたき」と呼ばれる箇所や屋外の「駐車場」や玄関までの「アプローチ」などです。

コンクリート打ちっぱなしで仕上げられる部屋の場合は足で立って歩くフロア全体を「土間屋」が仕上げます。

「左官屋」とは?

「左官屋」とは、「モルタルや漆喰などの建材を用いて壁を仕上げる職業」です。

モルタルや漆喰など一般的に壁を形成するのに用いる壁材は水と合わせて柔らかい状態にしてから塗り上げるようにしてきれいな壁を作り上げます。

柔らかい壁材を垂直の壁面に塗り上げるのには高い技術を必要としますが「コテと呼ばれる専用の道具を用いて美しく壁面を塗り上げる職人」「左官屋」です。

「左官屋」は屋内や屋外の壁仕上げを担当します。

中にはコテ細工と呼ばれる特殊な技法を用いて壁材のみで絵や模様を作り上げる高度な技術を持つ職人もいます。

パネルやボードを使用せず壁材のみで壁面を仕上げるのに「左官屋」は欠かせない存在です。


「土間屋」と「左官屋」の仕事の違い

「土間屋」「左官屋」はどちらもモルタルなどの素材を用いコテを使ってきれいに塗りあげていく職人です。

「土間屋」「左官屋」の違いは「担当箇所」です。

「土間屋」が担当するのは立って歩く床面であるのに対し、「左官屋」が担当するのは壁面です。

「土間屋」はコンクリートを流しこんで床面を一体で作り上げることもありますが「左官屋」は基本的にコテを使って塗る作業のみを担当しコンクリートの流し込みで壁を作ることはありません。

「土間屋」と「左官屋」の仕事の違い(給料面の考察)

「土間屋」「左官屋」はどちらも平均年収が400~500万円となっており給料面で大きな違いはありません。

どちらも職人仕事なので腕が良いほど収入も上がりますが一回の職人としての稼ぎだと最高でも800万円程度が限界です。

それ以上の収入を目指すなら親方として独立し人を使って仕事をする経営者への転身が必要になります。

まとめ

「土間屋」「左官屋」は使う道具も使う技術もとてもよく似た仕事ですが、実際に現場で担当している作業内容はまったく異なります。

中には両方を兼ねて働く職人もいるので混同しがちですがまったく別の仕事なので注意しましょう。