首相をサポートする仕事として「首相秘書官」と「首相補佐官」がありますが具体的にはどのように役割が異なるのでしょうか。
今回は、「首相秘書官」と「首相補佐官」の違いについて解説します。
「首相秘書官」とは?
「首相秘書官」とは、「内閣総理大臣の事務的サポートを行う職業」です。
連絡を取り次いだりスケジュールを管理したりと地位が上の人について事務的なサポートを行う仕事を「秘書」といいます。
「首相秘書官」とは「内閣総理大臣の秘書」として働く国家公務員です。
「首相秘書官」は正式名称を「内閣総理大臣秘書官」といい国家公務員法によって規定される特別職の国家公務員です。
政務担当1名事務担当6名が慣例として置かれ内閣総理大臣が執務に専念できるよう事務作業や連絡調整など実務面でのサポートが主な仕事内容となっています。
担当作業による身分の違いはありませんが通例として政務担当秘書官は国会議員として首相に長く個人的に使えてきた人物が就き、事務担当は各省庁から選ばれた1名が所属官庁を退職した上で任用する形で採用します。
「首相補佐官」とは?
「首相補佐官」とは、「内閣総理大臣に専門知識や政策を提供する職業」です。
「首相補佐官」というのは簡単にいえば「総理大臣のブレーン」です。
政策決定に必要な知識や情報を総理大臣に提供し政策立案にも携わる懐刀であり、首相を政策面から支える補佐役です。
以前はアドバイス等サポート役に徹する存在でしたが2014年からは積極的に政策立案に関わる内閣の重要スタッフという位置づけに変わっています。
特別職の国家公務員として内閣官房に参加しますが直接の指揮命令権はありません。
担当する職務範囲は就任時に総理大臣から書面で指定され特定の範囲においてのみ職務を遂行します。
「首相秘書官」と「首相補佐官」の仕事の違い
総理大臣としての活動をサポートするのが「首相秘書官」、総理大臣の政治活動を製作面でサポートするのが「首相補佐官」という地街があります。
どちらも総理の下に直接就く直属のスタッフですが「首相補佐官」が内閣官房の一員であるのに対し、「首相秘書官」と「首相補佐官」は内閣総理大臣に附属するスタッフであり内閣官房には所属していません。
「首相秘書官」と「首相補佐官」の仕事の違い(給料面の考察)
どちらの仕事も国家公務員の特別職であり給料は法律によって決められています。
「首相秘書官」の年収は約1130万円、「首相補佐官」の年収は約2357万円となっており「首相補佐官」の給料は「首相秘書官」の約2倍です。
まとめ
「首相秘書官」と「首相補佐官」はどちらも日本に10人以下しかいない特殊な職業です。
一国の総理をサポートする仕事なので責任は重く、就くのも簡単ではありません。
決まったルートはありませんが将来の進路として目指すなら官僚として出世するか国家運営に必要な知識を身につけるのが近道になるのでしっかり学んでおきましょう。