「急なお願い」と「図々しいお願い」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「急なお願い」と「図々しいお願い」の違い 職業の違い

ビジネスで相手にお願いすることはよくありますが「急なお願い」「図々しいお願い」はどう違うのでしょうか。

今回は、「急なお願い」「図々しいお願い」の違いについて解説します。

「急なお願い」とは?

「急なお願い」とは、「事前連絡や根回しをすることなく突発的にお願いすること」を意味するビジネス表現です。

ビジネスにおいて事前連絡や根回しなどお願いする前の下準備はとても重要です。

お願いされる側にとっては頼みを引き受けるかどうか考える時間が必要ですしそれなりの備えや用意もしなくてはいけません。

お願いの内容が本業に関することであってもいきなり頼むのはマナー違反です。

「急なお願い」というのは「いきなり頼むのがマナー違反であることを承知した上で行われる予兆のないいきなりのお願い」を指します。

このようなことが起きる理由としては急に事情が変わったりスケジュールが変更になったり予定していた協力者がいなくなってしまったりなどいろいろ考えられますが、いずれにしても頼まれる方としてあまり気持ちのいいことでないのは事実です。

事情を組んで快く引き受けてくれたとしてもビジネスライクな態度で接すれば相手は不快に思います。

急にお願いしてしまったこと、引き受けてくれたことに感謝の気持地を言葉と態度で示すのが正しいふるまいです。

「図々しいお願い」とは?

「図々しいお願い」とは、「相手の不利益を考慮せず自分の利益しか考えずにお願いすること」を意味するビジネス表現です。

他人の迷惑を考えず自分のことだけ考えてふるまうことを「図々しい」といいます。

ビジネスの世界では自分の利益だけでなく相手の利益も考えることができて初めて一流のビジネスマンであるといわれますが「図々しいお願い」とは「本来配慮すべき相手の利益や事情に心を砕くことなく無遠慮で自分勝手なお願いを一方的にすること」を指します。

例えば、価格交渉で相手の利益を考えず一方的に値引きを要求するような振る舞いは「図々しいお願い」にあたります。

聞き入れたとしても利益が一切ないどころか損をしてしまうようなお願いが聞き入れられるはずはないのですが、世の中にはお願いするだけならタダだといって「図々しいお願い」をする人が少なくありません。

確かに聞くだけならお金はかかりませんが安易な考えによって行われる「図々しいお願い」は信用という何者にも代えがたい貴重な財産を損耗しています。


「急なお願い」と「図々しいお願い」の違い

「急なお願い」は時間や事前準備などお願いの内容とは直接関係ないことを表しているのに対し、「図々しいお願い」はお願いの内容そのものが厚かましいものであることを意味しています。

余裕があれば引き受けてもらえるのが「急なお願い」、余裕があったとしても引き受けてもらえないのが「図々しいお願い」という違いで区別されます。

まとめ

「急なお願い」「図々しいお願い」はどちらもビジネスマナーの観点からすると好ましいものではありませんが好ましさの程度は段違いです。

安易なお願いで関係を壊さないよう注意してください。