「ご参考ください」と「ご参照ください」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解説していきます。
「ご参考ください」とは?
「参考」は「判断の材料にする」の意味を持つ言葉です。
これに接頭語の「ご」を付け「ご参考」とすることで、丁寧な表現にできます。
また「ください」は「くれ、してくれ」の丁寧語です。
ここで気を付けるのは「ご参考ください」としている点です。
これは敬語を除外すると「参考してくれ」になります。
通常、「参考にしてくれ」とは言いますが、「参考してくれ」とは言いません。
よって、「ご参考ください」は誤りだと言えます。
このような場合は「ご参考にしてください」と言い換えるのが適切なのです。
「ご参照ください」とは?
「参照」は「照らし合わせること」を意味します。
これに接頭語の「ご」を付与して「ご参照」とすると丁寧な表現になります。
ここでも「ください」が使用されていますが、こちらは正しい使い方と言えます。
なぜなら、敬語を除外すれば「参照してくれ」になり、正しい文章として成立するからです。
逆に、「に」を付けて「参照にしてくれ」という使い方はしません。
このことから「ご参照ください」は正しい使用方法であり、「参照にしてくれ」を意味する言葉だと分かるはずです。
「ご参考ください」と「ご参照ください」の違い
それでは「ご参考ください」と「ご参照ください」の違いは何でしょうか。
これは「参考」と「参照」の違いにあります。
参考は「判断の材料にする」ことを意味し、「参照」は「照らし合わせること」を意味します。
これが二つの言葉の違いと言えます。
さらに、使い方にも違いがあります。
「参考」は「ください」と組み合わせる場合には「にして」を付与する必要があります。
しかし、「参照」は「ください」とそのまま組み合わせられるのです。
これも、二つの言葉の違いと言えるでしょう。
「ご参考ください」の例文
「ご参考ください」の例文を挙げていきます。
例文から、「ご参考ください」では意味が通じないこと、「ご参考にしてください」に言い換えれば文章が成立することが分かるのではないでしょうか。
・『どうぞ、ご参考ください』
・『こちらの資料を、ご参考ください』
・『分析結果を、ご参考ください』
・『数値が出そろいましたので、ご参考ください』
「ご参照ください」の例文
「ご参照ください」の例文を挙げていきます。
例文からは、「ご参照」の場合は「ください」と組み合わせても文書が成立することが分かるはずです。
・『どうぞ、ご参照ください』
・『こちらの資料を、ご参照ください』
・『分析結果を、ご参照ください』
・『数値が出そろいましたので、ご参照ください』
まとめ
「ご参考ください」と「ご参照ください」は、どちらも相手に見てもらうことをうながす言葉です。
しかし、「参考」と「参照」には意味の違いがあります。
また、「ください」と組わせる場合の使用方法にも違いがあるのです。