「お取り計らい」と「お気遣い」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「お取り計らい」と「お気遣い」の違い ビジネス用語【二語】

「お取り計らい」「お気遣い」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解説していきます。

「お取り計らい」とは?

「取り計らい」「取り計らう」という動詞を名詞化したものです。

これに接頭語の「お」を付けて「お取り計らい」とすると、丁寧な表現になります。

それでは「取り計らう」とは何でしょうか。

これは、「状況に応じてうまくいくように処理する」という意味を持ちます。

ただ処理するだけでなく、うまくいくようにするのが「取り計らう」という言葉の意味なのです。

「お気遣い」とは?

「気遣い」「気遣う」という動詞を名詞化したものです。

これも、「お取り計らい」と同様に接頭語を使用して丁寧に表現できます。

それでは、「気遣う」とは何でしょうか。

これは、「あれこれを心配する」という意味を持ちます。

相手のことを思い心配したり、先を想像して配慮したりすることを表現したのが「気遣う」という言葉なのです。


「お取り計らい」と「お気遣い」の違い

それでは「お取り計らい」「お気遣い」の違いはどこにあるでしょうか。

これは、似ている言葉ですが、全く別な言葉と言えるでしょう。

「取り計らう」はうまくいくようにという前提があるものの、指し示すのは具体的な行動です。

これに対して「気遣う」は、何かを心配するという感情的な動きを示します。

分かりやすく言い換えれば、「取り計らう」がフィジカル面の、「気遣う」がメンタル面の動きを表現する言葉なのです。

このように、二つの言葉は少し似ていますが、示す動作が全くの別物です。

状況に応じて、適切なほうを選択して、使い分ける必要があるのです。

「お取り計らい」の例文

ここでは「お取り計らい」の例文を挙げていきます。

例文のように、感謝や恐縮の言葉と組みあわせて使用するのが、分かりやすい使い方と言えます。

・『お取り計らいいただき、ありがとうございます』
・『お取り計らいいただき、大変恐縮でございます』
・『お取り計らいいただきましたこと、謹んで御礼いたします』
・『お取り計らいに、心より感謝申し上げます』

「お気遣い」の例文

ここでは「お気遣い」の例文を挙げていきます。

例文からは、「お取り計らい」と同じような使い方ができることが分かるはずです。

しかし、ここで指し示すのは感情の動きになるため、「お取り計らい」と違う意味で使用されることに注意しましょう。

・『お気遣いいただき、ありがとうございます』
・『お気遣いいただき、大変恐縮でございます』
・『お気遣いいただきましたこと、謹んで御礼いたします』
・『お気遣いに、心より感謝申し上げます』

まとめ

このように「お取り計らい」「お気遣い」は似ている言葉と言えます。

しかし、「取り計らう」が具体的な行動を示し、「気遣う」は感情的な動きを示すとの違いがあります。

示したい対象に応じて、適切なほうを選択する必要があるのです。