「いかがお過ごしでしょうか」は覚えておくと手紙やメールなどの書き出しで便利に使える表現です。
使い方や類似表現についてご紹介いたします。
「いかがお過ごしでしょうか」とは?意味
「いかが」は「どのように」という意味ですから、「いかがお過ごしでしょうか」は「どのように過ごしていますか、お元気にされていますか」という意味です。
相手の近況を伺い、相手の安否を気にかけていますよ、と伝える意味合いがあります。
「いかがお過ごしでしょうか」の使い方と注意点
一般的には、『立春の候、いかがお過ごしでしょうか』や『梅雨明けが待ち遠しい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか』などのように、時候の言葉とともに手紙の冒頭で挨拶として使用します。
目上の方にも目下の方にも使える表現です。
相手が一人ではなく、複数の場合は「皆さまいかがお過ごしでしょうか」などとします。
ただし、相手が体調を崩しているとわかっている時や、身内を亡くしたばかりの方へ「どのように過ごしていますか」と聞くのは失礼に当たります。
お見舞いやお悔やみの手紙では使わないよう、注意が必要です。
時候の言葉とともに「いかがお過ごしでしょうか」と挨拶をした後には『さて、先日の件ですが』などと本題に入るのが一般的です。
返信する場合は、親しい方であれば「おかげ様で元気にしております」など近況報告をし、仕事上の連絡など形式的なものであれば特に近況報告などは必要ありません。
「いかがお過ごしでしょうか」の類似表現
類似表現としては「お元気でしょうか」があります。
目下の方や、家族や親せきなどごく親しい目上の方には使える表現です。
「つつがなくお過ごしでしょうか」や「つつがなくお過ごしのことと存じます」という表現もあります。
「何事もなく無事にお過ごしでしょうか」や「何事もなく無事にお過ごしのことと思います」という意味です。
同じ意味で「お障りなくお過ごしでしょうか」や「お障りなくお過ごしのことと存じます」、「お変わりありませんか」や「お変わりなくお過ごしのことと存じます」という表現もあります。
いずれも、体調を崩している方や身内を亡くされたばかりの方へのお見舞いやお悔やみの手紙では、失礼に当たります。
「いかがお過ごしでしょうか」
ビジネスシーンでの相手企業に対しての手紙では「いかがお過ごしでしょうか」よりも適切な挨拶表現があります。
「貴社ますますご発展のことと存じます」や「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」、「貴社のますますのご盛栄をお慶び申し上げます」などです。
「清栄」や「盛栄」は栄えるという意味です。
企業が相手ですから、安否を気遣うよりも相手企業の?栄を喜ぶ、という表現の方が適切です。
まとめ
「いかがお過ごしでしょうか」は手紙の冒頭に相手の安否を気遣う挨拶として、よく使われる表現です。
丁寧な印象で手紙を始められますし、本題へスマートに入れます。
時候の言葉と共に覚えておくと良いでしょう。