「外務公務員」と「外交官」の仕事内容や給料面の違いについて詳しく解説していきます。
「外務公務員」とは?
「外務公務員」とは、「外交官を含めた外務省に採用されて働いている公務員(職員)全般」のことです。
「外務公務員」は外務省に在籍している職員すべてを指しています。
そのため、実際に職務として果たしている役割には「事務(書記官)・通訳・領事・大使」などさまざまなものがあります。
「外務公務員」になるための試験は大きく分けて三つの種類があります。
一つ目は、「国家公務員採用総合職試験(国家公務員採用1種試験)」です。
二つ目は「国家公務員採用一般職試験」、三つ目は「外務省専門職員採用試験」という採用試験があります。
「外交官」とは?
「外交官」とは、「外務省で採用されている外務公務員のうち、主に海外にある在外公館(大使館・領事館)で働いている公務員」のことです。
「外交官」を狭義に定義すると、「海外の在外公館を拠点にして外交に関連する公務に携わっている外務省職員」になります。
また「外交官」をより広い意味で定義する場合には、「国家公務員採用総合職試験」あるいは「外務省専門職員採用試験」に合格して採用された外務省所属の公務員を意味していると考えることができます。
この二つの試験には年齢制限はあっても学歴制限はないため、「大学を卒業していない合格者で外交官になった人(実際に多いのは、東大などの難関大学の成績優秀者が三年次に合格・中退して早期採用されるケースなど)」も含まれています。
「外務公務員」と「外交官」の仕事の違い
「外務公務員」は、「海外にある在外公館に勤務している職員」と「東京都の霞ヶ関にある外務省本省(国内)で勤務している職員」を指しています。
「外交官」という場合には「日本国内の外務省本省勤務の人」を含まずに、「外国に設置された大使館・領事館で働いている人」を特に指していることが多い違いがあります。
厳密には「外交官」も「外務公務員」の一種ですが、「外務公務員」のトップは「外務省事務次官」、「外交官」のトップの肩書きは「特命全権大使」と区別して認識されていることが多いのです。
「外務公務員」と「外交官」の仕事の違い(給料面の考察)
「外務公務員」は、「国家公務員法に基づいて算定された俸給+諸手当の給与」になります。
「外務公務員」は幹部候補・専門職ではない試験の難易度が低い一般職も含まれるため、その給料は「合格した試験・勤続年数・職階(肩書き)・勤務地・諸手当」によって大きく変動します。
外務省職員はじめ国家公務員の総合職(大卒程度)の初任給は約22万円ですが、勤続年数が増えたり出世して職階が上がれば給料は増えます。
「外交官」は「外国勤務の諸手当」が大きいため、国内勤務時の「外務公務員」よりは給料が高くなります。
幹部候補として在外公館で働く「外交官」の平均年収は約1400万円、大使まで出世すると約2000万円を超える高所得を得られる大きな違いがあるのです。
まとめ
「外務公務員」と「外交官」の違いを徹底的に説明しましたがいかがでしたか?「外務公務員」と「外交官」の違いを知りたいときは、この記事の内容をチェックしてみてください。