「従来通り」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「従来通り」とは?
はじめに「従来通り」の意味を解説していきます。
この言葉は、「今までどおり」と同じ意味で使用されます。
これまでと同じことを示すのに、少しフォーマルな表現を使うと「従来通り」になるのです。
ビジネスの世界でも使用する機会が多い言葉と言えるでしょう。
組織というものは、根本的に変化を嫌う傾向があると言われています。
そして、組織で働く人間も、根本的には変化に対して恐怖の感情を持つ傾向があるのです。
これらのことを踏まえると、ビジネスにおける「従来通り」という言葉が持つパワーに気が付くはずです。
根拠がなくても「従来通り」であれば安心する人は、想像以上に多いものなのです。
「従来通り」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「従来通り」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが会議で新製品を説明することになったとします。
この会議は、社内で承認をえるために、役員向けに説明するものでした。
この会議の場では、品質をどのように確保したかが論点になる見込みでした。
このような場合には、「なお、新製品の品質については、従来通りの基準とプロセスにより立証済でございます」と述べるとよいでしょう。
仮に根拠がなかったとしても、これだけで納得してしまう人もいるかもしれません。
それくらい「従来通り」という言葉がもたらす安心感は強いのです。
この言葉を使うの場合の注意手は、相手に詳細な説明を求められた場合です。
返答に「従来通りです」を連発すると、何も考えていない人間だと思われます。
仮に連続で使用する場合は、「従来通りに〇〇です」などの説明を加えるとよいでしょう。
「従来通り」を使った例文
ここでは「従来通り」を使った例文を挙げていきます。
例文のように、「なんとなく」安心感のある表現に見えることに、驚くのではないでしょうか。
・『従来通りのプロセスで製造しております』
・『従来通りに開発しました』
・『従来通りにチェックしました』
「従来通り」の類語や敬語での言いかえ
それでは「従来通り」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「従来通り」の類似表現
まず「従来通り」の類似表現について解説します。
「従来通り」は「今まで」と言い換えられます。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「従来通り」の敬語表現
「従来通り」を敬語表現で言い換えることはできません。
敬語表現にする場合は、語尾や周囲の言葉で補う必要があります。
たとえば「従来通りでございます」という表現が可能です。
まとめ
このように「従来通り」は、相手にどことない安心感を与えるのに有効な表現です。
一方で、あまりに連発すると相手を不審に思われるので、注意して使用しましょう。