「なお」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「なお」とは?
はじめに「なお」の意味を解説していきます。
「なお」は漢字で書くと「尚」や「猶」になります。
これは二つの意味がある言葉なのです。
まずひとつめは、「~でなお」と使用する方法です。
例えば「努力してなお」などの使いかたをします。
これは、努力したのに状態が変わらない、改善しないなどの場合に「なお」を使用して表現するものです。
もうひとつの使い方は、文節を区切る際に冒頭に使用する場合です。
たとえば「なお、この件については」などの用法で使われます。
これは、「さらに、そのうえ」などの意味合いで使用され、前段の文章の内容を引き継ぐ使い方ができるのです。
「なお」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「なお」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが部長からメールで質問を受けたとします。
回答の内容は、おおむね書き終わりましたが、理解を深めるために参考情報を書き加えることを思いつきました。
このような場合には、「なお、以下は参考情報になりますが」と続けて記載するとよいでしょう。
これにより、最初の回答と明確に文節を区切れます。
そのうえで、最初の文節との関係性を相手に伝えられるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、連続での使用です。
「なお」に続けて「なお」で文節を続けていくと、結局何が言いたいのかが分からなくなります。
連続して同じ接続詞を使用することがないように、注意して使用するのがよいでしょう。
「なお」を使った例文
ここでは「なお」を使った例文を挙げていきます。
接続詞として使用する場合は、以下のような例文が考えられます。
様々な使い道がありますので、工夫して使いこなすとよいでしょう。
・『なお、先ほどの説明のとおり』
・『なお、先日からの豪雨の影響で』
・『なお、ここからの説明は参考ですが』
「なお」の類語や敬語での言いかえ
それでは「なお」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「なお」の類似表現
まず「なお」の類似表現について解説します。
「なお」は「加えて」や「さらに」と言い換えられます。
ただし、それぞれ意味が若干異なりますので、注意が必要です。
「なお」の敬語表現
つぎに「なお」を敬語表現で言い換えるのは困難です。
そのため、周囲の言葉で敬語表現にする必要があります。
たとえば「なお、こちらは〇〇でございます」など、語尾で敬語を表現する方法があります。
まとめ
このように「なお」は、文節を区切るうえで重要な役割を担う接続詞の一つです。
便利な反面、つい連続で使用してしまう言葉なので、十分に注意して使うとよいでしょう。