「されている」と「される」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「されている」とは?
はじめに「されている」について解説していきます。
「されている」は「している」を敬語で表現したものです。
ただし、この「されている」には別の用法もあるので注意が必要です。
それでは、受け身の形で使用される場合です。
「指名されている」は、誰かに何かを「されている」ことであり、ここに敬語の要素はありません。
このように少し混同しやすいですが、敬語としての「されている」には「している」の意味があることが分かったはずです。
「される」とは?
つぎに「される」を解説します。
「されている」の語尾を「ている」に変えたものですから、意味は同じだと思いたいところです。
しかし「される」は「する」を意味する言葉です。
そして「する」と「している」には明確な違いがあります。
また、「される」についても受動的な意味で使用される場合もあります。
「相手から指名される」に敬語の意味はありません。
ここでは「される」とした場合の意味が「する」を敬語表現したものだとして解説していきます。
「されている」と「される」の違い
それでは「されている」と「される」の違いはどこにあるでしょうか。
それは、現在進行形か否かです。
「されている」は現在進行形であり、英語の「Doing」です。
そして、「される」は現在進行形ではなく、英語の「Do」なのです。
このことから、今起きていることか、今まさにしていることかが識別できれば、「されている」と「される」の選択に迷うことはないでしょう。
「されている」の例文
ここでは「されている」の例文を挙げていきます。
相手の行為を付与して「〇〇されている」と使用するのが一般的です。
・『活動されている』
・『朝早くから仕事されている』
・『寝ないで執筆されている』
・『電話されている』
「される」の例文
ここでは「される」の例文を挙げていきます。
全く同じ使い方をしていますが、現在進行形の要素がなくなったことが分かるのではないでしょうか。
相手が今まさに実行中とは限らない表現になっているのです。
・『活動される』
・『朝早くから仕事される』
・『寝ないで執筆される』
・『電話される』
まとめ
このように「されている」と「される」の違いは、現在進行形か、そうでないかだということが分かります。
敬語の対象となる目上の人の動作を、現在進行形か否かを識別しながら会話や文章を成立させるのは大変と言えます。
そのため、普段から意識的に使用することで、表現に慣れていくことが大切だと言えるでしょう。