「恭しい」と「慎ましい」の違いとは?使い方や例文など分かりやすく解釈

「恭しい」と「慎ましい」の違い ビジネス用語【二語】

この記事では「恭しい」「慎ましい」の違いを解説します。

「恭しい」とは?

相手を重んじて、礼儀正しく丁寧であるという意味です。

ただの礼儀正しい様子のことではなく、相手を重んじてという意味が含まれています。

たとえば、神社に行くと神聖な気持ちになることがあるでしょう。

神に対して敬いの気持ちを持つはずです。

そういった相手に対しては、丁寧な対応をしなければ、礼儀を尽くさなければという気持ちに自然となります。

そのため、神前では深く頭を下げたり、騒がしい行為をしないようにしたりします。

これは、礼儀正しく丁寧であるといえます。

もしも天皇と直接会うことができたなら、相手に対して敬いの気持ちを持つはずです。

そして、乱暴なことはせず、落ち着いた対応をすることでしょう。

普段とは違った心を尽くした言葉遣いをし、行動も心を尽くしたようすになるはずです。

これは、相手に対して敬いの気持ちがあり、それによって礼儀正しく丁寧になっているといえます。

社会秩序を保つために守るべき様式を守り、丁寧なさまを指して使用する言葉です。

このときに、相手を重んじる気持ちがある場合をいいます。

「慎ましい」とは?

「慎ましい」には3つの意味があります。

1つめは、遠慮がちで上品で静かであるのです。

道端の植物で説明をします。

ハコベは白い数ミリほどの花を咲かせる植物です。

花は非常に小さく、派手な色ではないので、よく見ないと気がつかないことがあります。

あちこちに咲いているのに、そこにあることに気がつかない人は少なくありません。

ハコベは遠慮がちに上品に咲いているといえるでしょう。

このようなさまを指す言葉です。

2つめは質素であるさまです。

必要以上に金品を使うことがなく、控えめなさまを指しています。

毎日ステーキばかり食べる、毎日外食ばかりしている、高級車を購入するといったこととは正反対のさまです。

ステーキは高級で、生きていくためにわざわざ高級なものを手に入れる必要はありません。

生きていくだけなら、安い肉でもいいのです。

必要以上に金品を使っているといえます。

3つめは、その人の勢いなどに押されて心がひるむです。

なんとなく決まりが悪いさまを指しています。


「恭しい」と「慎ましい」の違い

控えめな態度といった意味合いが似ていますが、同じことではありません。

前者は、相手を重んじてこのような態度をとることをいいます。

後者には、相手を重んじてという意味は含まれていません。

また、贅沢でないさまの意味もあります。

「恭しい」の例文

・『恭しい礼をする』
・『手渡す姿が恭しい』
・『恭しい様子で壇上に上がる』
・『恭しい姿勢だった』

「慎ましい」の例文

・『慎ましい演出』
・『慎ましいプレゼント』
・『慎ましいながらも満足している』
・『慎ましい生き方』

まとめ

控えめなさまといった意味が似ていますが、相手を重んじてという意味が含まれているか、いないのかという点に違いがあります。