「無用の用」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「無用の用」とは?
「無用の用」は、役に立たないと思われているようなものでも何かの役割を果たしているという意味で使用できる言葉です。
これは「無用の用」ということわざです。
無用に見えるものでも、全く意味のないものなど存在しないという事を言い表したものになっています。
これは、荘子の言葉に由来するものです。
それは、有用なものを知っている人は多いが、無用なものの価値を知っている人は少ないという趣旨の言葉です。
このことから、「無用の用」という言葉が生まれ、価値がないように見えるものの価値を知る事を、言い表したものになったのです。
「無用の用」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「無用の用」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、ある製品を販売していたとします。
それは、あまり売れない製品と思っていましたが、一部の分野では熱烈な支持を集めていることが分かったのです。
このような場合には、「この度の件で、無用の用を知るに至りました」と述べるとよいでしょう。
これにより、無用だと思っていたものに価値がある事を、上手に言いかえて表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「無用の用」の使い方に注意しましょう。
これは、「無駄方便」という類似の言葉で置き換える事もできます。
「無用」と「無駄」は「役に立たない」という意味の類似表現であり、「用」と「方便」も「役に立つ」との意味で類似なのです。
どちらを使用しても同じような意味になりますので、合わせておぼえておくとよいでしょう。
「無用の用」を使った例文
「無用の用」を使った例文を挙げます。
例文のように、前後に言葉を付け加える事で、自然で分かりやすい文章を作成できるのです。
・『無用の用を知ることになりました』
・『まさに、無用の用とはこのことです』
・『無用の用という言葉の意味を知るにいたりました』
「無用の用」の類語と敬語での言いかえ
それでは「無用の用」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「無用の用」の類似表現
「無用の用」の類似表現には、「無駄方便」があります。
「無用の用」と「無駄方便」は、同じような意味合いで使用できる言葉なのです。
「無用の用」の敬語表現
「無用の用」を単独で敬語にする事はできません。
これを敬語にする場合は、言葉を組み合わせて実現する必要があるのです。
たとえば、「無用の用を知るにいたりました」とすれば、丁寧語の「ます」を使用した敬語表現にできるのです。
まとめ
このように「無用の用」は、役に立たないと思われているようなものでも何かの役割を果たしているという意味で使用できる言葉です。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。