「焦らなくて構いませんので」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「焦らなくて構いませんので」とは? ビジネス用語【一語】

「焦らなくて構いませんので」とは?

ビジネスにおけるメールや会話での使い方や例文を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。

「焦らなくて構いませんので」とは?

この言いまわしの「焦る」は、「早くしなければならないと思っていらだつこと」「落ち着きを失う」といった意味合いです。

この「焦る」という動詞の未然形「焦ら」「なくて(いい)」が付いています。

「なくて」は否定や打ち消しの意を表わし、ある動作(ここでは「焦ること」)をしないことを許可・認容する場合に用いるものです。

「構いません」は動詞「構う」の否定表現「構わない」を丁寧に言い表わした語句です。

意味は、「差し支えない」「気にしない」といった意となります。

「ので」は後ろの文で書いていることの理由や根拠を表わします。

よって、このフレーズは「急がなくても差し支えないから」といった意味合いになります。

ただし、「焦らない」「何の努力もせずにほったらかしにしておいて、ダラダラと元のままでいる」という意味ではなく、「持てる力は尽くしながらも、理想的な結果は早急には求めない」というニュアンスが含まれていますので、この言葉をそのまま自分に都合のよいように受け取って何もしないというのは御法度です。

「焦らなくて構いませんので」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

この言いまわしは、ビジネスシーンにおいて相手に何か仕事など頼んだことに対し、完了する時期がいつでもよいことを伝えるのに使用します。

この言葉を相手にかけておくと、相手の心にも余裕ができて、じっくりと集中して取り組めます。

頼みごとをしたときの相手の状況にもよりますが、複数の手持ち仕事が輻輳している場合もあるでしょう。

そんな場合にもいたずらに焦らなくてよいと思えれば、焦ったときに起こしがちな些細なミスなども防ぐ効果が期待できます。

ただし、期限のない仕事は通常ありません。

完了までの最終期限は決めておいて、その期間ならあえて急ぐ必要はなく、いつでもいいよとしておきましょう。

さもないと、勝手に自分に都合のよいように受け取って、いつまでもズルズルと完了しないことになりかねませんので注意しましょう。


「焦らなくて構いませんので」を用いた例文

・『焦らなくて構いませんので、じっくりと考えてください』
・『焦らなくて構いませんので、○月○日までに提出してもらえれば結構です』

「焦らなくて構いませんので」の類語や言い替え

この言いまわしに類似した言葉や言い替えの一例を紹介します。

・『急がなくても構いませんので』
・『焦らなくても大丈夫ですので』
・『焦らないで一向に構いませんので』
「〜なくて」「〜ないで」に言い替えられます。

また、「構いません」「大丈夫です」に言い替えられます。

まとめ

相手の心に余裕を持たせて何か仕事などを頼む際に用いられる言いまわしです。

焦ることによって起こる些細なミスなどを防ぐ効果が期待できますので、状況によっては使ってみてはいかがでしょう。