「拙文」という難しい表現を解説していきます。
正しいビジネス語を学んで、知識を補っていきましょう。
「拙文」とは?
拙文は「せつぶん」と読みます。
あまり上手くない文章、つまり下手な文をいいます。
おもに自分の書いた文を、控えめにした言い方です。
「拙文ながら」や「拙文ではございますが」のように、言葉を足して使います。
「拙文」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
拙文はおもにビジネスメールや手紙で、冒頭につける言い回しです。
「つたない文章でお恥ずかしいのですが」というニュアンスがあります。
達筆な相手を立てて、こちらを下げるフレーズです。
失礼なく使えますが、あまり頻繁に用いてしまうと「うっとうしい」と思われてしまいます。
他の言い回しを挟むなど、工夫しながら使ってみてください。
また「拙文」は相手の文章に対して用いると、大変失礼にあたります。
決して褒め言葉ではないので、内容をよく理解しておくと良さそうです。
「拙文」を使った例文
・『拙文ながら、ご一読ください』
・『拙文ではございますが、資料をお送りしました』
・『拙文にて失礼いたしました。お許しください』
「拙文」の類語や敬語での言いかえ
「拙文」の言かえとして「乱筆乱文」があります。
乱筆乱文は文字が汚くて、文章も下手なことをいいます。
手書きの手紙文の最後などに使います。
「乱筆乱文お許しください」のように利用できます。
「拙文」の類似表現
似ている表現に「拙い文章」があります。
「拙い」は「つたない」と読みます。
「拙い文章ですが、最後までお読みいただきありがとうございました」のように締めの文句としても使えます。
長いメール文の終わりに付けると、相手への気遣いも添えられます。
「拙文」の敬語表現
さらに丁寧に言い直したいなら「拙筆」という表現があります。
こちらは「せっぴつ」と読みます。
自分の書いた文や文字を謙遜して伝える言い方です。
「拙筆ではございますが」や「拙筆ながら」のように用います。
丁寧さのある敬語なので、覚えておくと便利です。
「拙文」の返答や返信例
「拙文」の混じった文が届いたら、どう返せばいいでしょうか。
この場合の「拙文」は、大人の挨拶のひとつです。
そのため真に受けて、そのまま返すのは失礼にあたります。
「ご連絡くださいまして感謝申し上げます」などの言葉を使い、当たり障りのない返信しておきましょう。
まとめ
「拙文」の意味と使い方をおさらいしました。
この表現は、こちらの文章を控えめに伝える言い回しです。
「下手な文章ですが」という訳があります。
挨拶文や締め言葉のひとつとして、覚えておくといいでしょう。
相手の文に対して使わないよう、配慮しながら用いてみてください。