「あいにくの雨模様ですが」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「あいにくの雨模様ですが」とは? ビジネス用語【一語】

ビジネスシーンで「あいにくの雨模様ですが」は、よく使われています。

今回はこの言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。

「あいにくの雨模様ですが」の意味とは?

「あいにく」は漢字にすると「生憎」となります。

期待や目的にそぐわないさま、都合の悪い様子、といった意味です。

「雨模様」は、「あめもよう」または「あまもよう」と読み、今にも雨が降りそうな空の様子を意味します。

「ですが」は助動詞の「です」に助詞の「が」が付いた言葉で、この後に続く言葉は、反対のニュアンスを持つ表現になります。

「あいにくの雨模様ですが」の使い方と注意点

ここでは、「雨模様」という言葉に着目します。

みなさんは、雨模様という言葉に対して、どのようなイメージがありますか?現時点で雨が降っている様子?それとも、雨が降ったり止んだりしている様子? 実は、「今にも降り出しそうな様子」が正解。

しかし、文化庁の行ったアンケート結果によると、およそ半数の答えが、降ったり止んだりだったそうです。

ですから、誤用というよりも、習慣的な使い方によって、私たちの認識に変化があったと言えそうです。

つまり、「あいにくの雨模様ですが」は、「残念ながら、今にも雨が降り出しそうな空の様子ですが」という意味であることが分かります。

実際に空を観察して、適切な表現が出来るようになりましょう。


「あいにくの雨模様ですが」の言い換え

「思わしくないお天気ですが」
「思わしくない」は、「あいにく」と同様、「期待にそぐわない」といった意味があります。

「お天気」は、「天気」に敬語として丁寧にする「お」が付いています。

ですから、様々なビジネスシーンでも活用できます。

「雨」の文字が入っていませんが、「思わしくない」状況ですので、そのうち雨が降り出してきそうです。

「あいにくの空模様ですが」
「空模様」は、天候の状態や空の様子を意味します。

「空模様」自体は雨を予見する言葉ではありませんが、「あいにく」と言っていますので、期待していたものとは違う方向へ進んでいるというニュアンスから、今後徐々に悪い天気に移行していく気配が感じられます。

また、敬語としての接頭語などはありませんが、比較的丁寧な言い回しとして、ビジネスシーンでも使うことが出来ます。

「残念な天気ですが」
「残念」「思っていた結果とは違い心残りであること」という意味があります。

さらに、「残念な天気」といった断定的なニュアンスがありますので、この言葉からは、すでに雨が降り始めている状態を感じ取ることが出来ます。

また、「天気」に対して敬語表現がありませんので、比較的カジュアルなニュアンスがあります。

ビジネスシーンで使う場合は、相手によって判断したほうが良いでしょう。

まとめ

ビジネスシーンにおいて、初対面の相手と会話する機会はよくあることです。

どんな言葉で切り出せば良いのか悩む人も多いでしょう。

お互いに共通の話題が見つからないのが大きな理由です。

そんな時に助けてくれのが、天気の話です。

だって二人の頭上の様子は、いつも共通ですから。

「あいにくの雨模様ですが、本日はよろしくお願いいたします」と切り出せば、その後のコミュニケーションも上手く進むでしょう。

ぜひ試してみてください。