「小説家」と「脚本家」はどちらも執筆業ですが仕事内容はどう違うのでしょうか。
今回は、「小説家」と「脚本家」の違いについて解説します。
「小説家」とは?
「小説家」とは、「物語を創作し小説作品として書き上げる職業」です。
「小説家」は簡単にいうと「小説を書き世間に発表する仕事」です。
作者の構想のもとに作り上げられた物語形式の散文を「小説」といいますが「小説家」は「新しく小説を生み出す人」を指します。
「小説家」は執筆した文章がそのまま文字となり出版され世間に発表されます。
受け手となる読者に対し作品を介して直接的に言葉を届ける仕事なので高い文章力と言語能力が求められます。
出版する小説は文学作品という形式の芸術作品に分類されるため広義の芸術職です。
「脚本家」とは?
「脚本家」とは、「演劇や映像作品などの脚本を創作する職業」です。
映画や演劇など演じるために作成される物語形式の作品を「脚本」といいます。
「脚本家」は「脚本を書く人」であり「映像作品や演劇作品に演じるための物語を提供する仕事」です。
「脚本家」は物語の流れを創作するだけでなく演じるために必要な書き分けも行います。
場面ごとの情景描写や役者が演じるために発するセリフなど、人が呼んで演技することを前提に執筆するため通常の物語作品とは異なる特殊な形式で脚本を作成します。
近年はゲームやコミックなど人が演じることを前提にしない脚本を手がける「脚本家」もいます。
基本的な仕事内容に違いはありませんが表現方法が異なるためそれぞれのメディアに応じたスタイルで脚本を執筆する必要があり対応力が必要です。
「小説家」と「脚本家」の仕事の違い
「小説家」と「脚本家」はどちらも執筆業に分類されますが読むための物語を執筆するのが「小説家」、演じるための物語を執筆するのが「脚本家」という違いで区別されます。
「小説家」が基本的に一人で作品の全てを創作するのに対し、「脚本家」は作品の主要部分を担当するもののスタッフの一人にすぎないという違いもあります。
「小説家」と「脚本家」の仕事の違い(給料面の考察)
「小説家」の平均年収は150~350万円とはっきりいって定収入の仕事です。
仕事に就くためのハードルは電子書籍や本の通販などの発達によりハードルが下がっているものの、人数が増えたことで売上が分散され収入面では厳しい環境になっています。
定期的に本を出版している中堅作家でも小説の仕事だけでは食べていけない人も多く、スクールの講師などを掛け持ちする兼業作家は少なくありません。
「脚本家」の年収は200~600万円です。
依頼に応じて収入が発生する仕事なので人気が出なければほぼ無収入です。
ハリウッド映画の脚本を担当するクラスになると1作品で数億円者ギャランティーが支払われます。
まとめ
同じ執筆業でも「小説家」と「脚本家」では仕事のスタイルも内容も異なります。
物書きになりたいならどんな形で作品を世に出したいのかを考えて進路を検討してください。