「足り得る」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「足り得る」とは?
「足り得る」は様々な形で使用されます。
全て仮名表記で「たりえる」とすることもあれば、一部仮名表記で「たり得る」とすることもあります。
しかし、今回のように「足り得る」と表記するのは誤りとされています。
「たりえる」を使う場合、たとえば「新しい手法たりえるか」などと使用します。
これは「なりえる」と同じ意味で使用されるのです。
そのため、「たり」は古文などで使用される「たり」であり、「なり」と同じ言葉です。
逆に言えば、何かが充足していること、満たすことを示す「足りる」の「たり」ではないのです。
条件を満たすという意味で「たりえる」を「足り」としても違和感がありませんが、誤用だということは覚えておくとよいでしょう。
「足り得る」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「足り得る」をビジネスで使用する場合、どんな使い方になるでしょう。
たとえばあなたの会社で新製品と開発したとします。
そして新製品には、業界のスタンダードになる可能性を秘めた画期的技術が搭載されていました。
このような場合に「この新製品は、業界スタンダード足り得るものです」と表現してはいけないのです。
気が付きにくいですが、「足り得る」は誤用であり、「たりえる」か「たり得る」に言い換える必要があるのです。
この言葉を使う場合は、活字で使用する場合にのみ注意すればよいでしょう。
会話で使用する分には、漢字表記を気にせずにすみます。
しかし、活字で使用する場合は、さきほどのような誤用リスクがあるのです。
そのため、活字で使用する場合も仮名表記で統一するなど、誤用を防ぐよう工夫するのをおすすめします。
「足り得る」を使った例文
「足り得る」を使った例文を挙げます。
ここでは「足り得る」を使用していますが誤用です。
ただしくは「たりえる」か「たり得る」に書き換えて使用するべきなのです。
・『次世代のスタンダード足り得る製品です』
・『次の役員足り得る人材です』
・『スマホの代替足り得るデバイスだ』
「足り得る」の類語や敬語での言いかえ
「足り得る」の類語や敬語を解説していきます。
「足り得る」の類似表現
「足り得る」には、「たりえる」や「たり得る」などの近しい類似表現があります。
さらに「なりえる」や「足る」などでの言い換えも可能です。
「足り得る」の敬語表現
「足り得る」を単体で敬語表現にすることは難しいと言えます。
敬語表現にする場合には、周辺の言葉で補う必要があるのです。
たとえば「次世代標準たり得る製品でございます」などの使い方が考えられます。
まとめ
このように「足り得る」は、少し気が付きにくい誤用と言えます。
活字で表記しなければ気が付きませんが、「たりえる」か「たり得る」で書き換えるのがよいでしょう。