この記事では「こちらをご覧ください」について解説をします。
「こちらをご覧ください」とは?意味
話し手に近いものを見てもらうときの言葉です。
「こちら」は、話し手に近い場所、話し手の近くにあるもの、話し手のいる方向を意味する指示代名詞です。
「ご覧」は「見ること」の尊敬語になります。
「ご」は他の人の動作を表す言葉について、その行為をする人に対して尊敬の意を表すものです。
「ください」は「ご~ください」の形で使用をして、相手に何かを要求・懇願する意になります。
「こちらをご覧ください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、話し手の近くにあるものや、話し手の方を見て欲しいときに使用をします。
見るという動作をする人に尊敬を表したいい方なので、目上の人に対しても取引先の相手に対しても使用することができます。
尊敬の意を表す言葉ですが、会議など大勢の人が集まる場では、自分よりも下の立場のものに対しても用います。
個人的に下の立場のものに何かを見てもらうときには用いません。
たとえば、会議でスライドを使いながら説明をするとします。
会議中、人それぞれどこに目をやっているのか違います。
ある人はスライドの方を見ており、別のある人は手元の資料を見ているといったことがあります。
スライドに注目をして欲しいとき、話し手がスライドの近くにいる場合にこの言葉を用います。
「こちら」は話し手に近い場所を指すので、スライドが遠くにある場合は「こちら」という表現はしません。
遠い場所にある場合は「あちら」と伝えたり、見て欲しいものの名前を具体的にあげたりします。
会議の参加者それぞれの手元にある資料を見て欲しいときには、話し手の近くにはないので「手元の資料」などと表現します。
「ください」という表現は、場合によっては押しつけがましく感じられてしまいますが、見てもらわなければならないときには使用しても問題ありません。
会議の場合は「幸いです」のような遠回しないい方をするのは不適切です。
「こちらをご覧ください」を使った例文
・『みなさん、こちらをご覧ください』
「こちらをご覧ください」の返答や返信例
返答する必要はなく、見てくださいといわれるものの方向を見て態度で示します。
「こちら」は話し手に近い方向です。
具体的にものの名前をあげてもらわなくても、話し手の方向を向けば「こちら」が指すものを見ることができます。
まとめ
この言葉は、話し手に近い何かを見てもらうときに使用をします。
会議のような大勢の前で使うことが多いです。
近くにあるものを見て欲しいときにだけ使用でき、話し手の遠くにあるものを見て欲しいときには使用できません。