「作曲家」と「編曲家」のしごとにはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「作曲家」と「編曲家」の違いについて解説します。
「作曲家」とは?
「作曲家」とは、「楽曲の主旋律を創作する職業」です。
音楽を構成する三要素「リズム」「メロディ」「ハーモニー」のうちもっとも重要なのはメロディつまり主旋律です。
主旋律は楽曲の背骨といってもいい中心部分で歌唱する楽曲では主旋律に歌詞を載せて歌います。
「作曲家」は「楽曲の中でも主旋律の創作を担当する人」を指しますが、必ずしも主旋律限定ではなくそれ以外の部分を手がけることもあります。
楽曲制作におけるメインである主旋律の創作を担当する「作曲家」は楽曲制作の中でも中心的人物です。
「作曲家」の実力次第で楽曲の出来栄えが決まると言っても過言ではありません。
「編曲家」とは?
「編曲家」とは、「楽曲のうち主旋律以外の部分を創作する職業」です。
「編曲家」は主旋律以外のすべての部分を担当します。
リズムやハーモニーなどを創作して主旋律に肉付けしていき一つの楽曲として完成させるのが「編曲家」の役割です。
楽曲の中でも印象に強く影響するイントロや曲全体のイメージを方向づけるアレンジなども「編曲家」の仕事です。
「作曲家」と「編曲家」の仕事の違い
「作曲家」と「編曲家」の仕事の違いは「楽曲の担当部分」です。
「作曲家」が主旋律であるメロディを創作するのに対し「作曲家」は創作されたメロディにアレンジやコーラスを加えて完成品に落としこむのが仕事です。
同じメロディでも「編曲家」が異なると雰囲気がガラリと変わります。
どんな曲なのかを決めるのが「作曲家」、どんな雰囲気の曲なのかを決めるのが「編曲家」という違いで区別されます。
「作曲家」と「編曲家」の仕事の違い(給料面の考察)
「作曲家」と「編曲家」はどちらも実力で収入が変わる仕事なので仕事内容よりも人気や実績に左右されますが、収入面における最大の違いは「印税」です。
「作曲家」は発売された楽曲に対して権利が認められており売上の約1.5%を印税収入として受け取ります。
編曲家は基本的に買取契約なので印税の権利がなく売上からの分配金はありません。
「作曲家」の平均年収は400~600万円、「編曲家」の平均年収は300~500万円ですが年収の違いは印税の有無によるものです。
ヒット曲が出て売上が伸びれば「作曲家」は莫大な収入を得られますが「編曲家」には1円も入りません。
その代わり「編曲家」に支払われる編曲量は作曲料よりも高めに設定されています。
まとめ
同じ音楽を創作する仕事でも「作曲家」と「編曲家」では仕事内容も収入も異なります。
音楽の道に進みたいなら仕事内容だけでなく収入や安定性も考慮しましょう。