みなさんは、ビジネスシーンで「気に留めておいてください」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「気に留めておいてください」の意味とは?
「気に留めて」は、「きにとめて」と読みます。
「気に」は「心に」というニュアンスです。
「留めて」の「留」は、漢字の成り立ちとしては「ながれる」という意味がありましたが、言葉の歴史の中で、「田んぼに水をとどめておく」という使い方になり、「とめる、とどめる」という意味合いになります。
ですから、「気に留めて」は、「心にとどめて」という意味です。
「おいて」は、「放置して、処置して、維持して」という意味合いがあり、ここでは「何かのために前もってやっておく」というニュアンスとして用いています。
「ください」は、「くれ」を丁寧にした言い方です。
つまり「気に留めておいてください」は、「前もって心にとどめておいてほしい」という意味合いを、丁寧な表現で言い表した言葉です。
「気に留めておいてください」の使い方と注意点
「気に留めておいてください」は、相手に対して「心にとどめておくこと」をお願いする時に使う言葉になります。
注意点としては、「しておいて」という言い方です。
カジュアルな表現の例として、「片づけておいて」や「覚えておいて」などが良く使われていますが、言葉のニュアンスや相手の立場から見ると、「命令形」として受け取られる言葉であることが分かります。
ですから、目上の相手に対して使う場合には、失礼にあたらないよう、言葉の選択や敬語表現を工夫する必要があります。
「気に留めておいてください」の言い換え
ビジネスシーンで、「気に留めておいてください」のような意味合いの言葉を使いこなすには、どのような言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・「ご留意いただければ幸いです」
「ご留意」は「気に留めて」を丁寧にした言い方です。
「いただければ」は「もらえれば」をへりくだった言い方にした表現になります。
「幸いです」は、「うれしいです」といったニュアンスがあります。
ですから、「気に留めておいてください」よりも、「ご留意いただければ幸いです」のほうが、より丁寧な敬語表現と言えます。
・「心に留めておきます」
これは、自分がそのようにする立場での言い方です。
「常に意識して、忘れないようにしておきます」という意味合いになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「気に留めておいてください」は、相手に覚えておいてほしい事がある時に、それを伝える場面で使う言葉です。
「おいてください」の使い方に注意が必要ですが、コミュニケーションの中では、相手に覚えておいてほしいことを伝える場面はとても沢山あります。
ぜひこの言葉の意味を理解して、うまく使いこなせるようにしておきましょう。