「お伺い致したき所存にございます」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「お伺い致したき所存にございます」とは?
はじめに「お伺い致したき所存にございます」の意味を解説していきます。
「伺う」には、「質問する」と「訪問する」の二つの意味があります。
また、「致す」は「する」の謙譲語表現です。
そのため、「お伺い致す」だけであれば、「質問する」か「訪問する」の意味になります。
そして、ここでは「質問する」を前提に考えていきます。
ここで「お伺いしたき」とすると、どういう意味になるでしょうか。
謙譲語の「致す」を除外した形です。
これは、「したい」と同じ意味になる「伺いたい」を表現しています。
つまり「お伺い致したき」は「質問したい」の謙譲語表現なのです。
そして、「所存にございます」は「思っています」を丁寧な言葉で表現したものです。
これらのことから「質問したいと思っている」という内容を、丁寧な言葉で表現したのが「お伺い致したき所存にございます」だと言えるのです。
「お伺い致したき所存にございます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お伺い致したき所存にございます」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが資料作成していたとします。
しかし、資料の内容で、どうしても部長にヒアリングしないと記載できない内容がありました。
あなたは、部長にメールで質問をすることにしたのです。
このような場合には、「お伺い致したき所存にございます」と述べてから、質問の内容を記載するとよいでしょう。
この言葉を使う場合の注意点は、あきらかに過剰で古風すぎる表現であることです。
伝えたい内容は「質問したいと思っている」だけなのです。
敬語表現するにしても「お伺いしたいと存じます」や「ご質問いたしたく」などで言いかえができるのです。
そのため、ビジネスで実用するのは難しい言葉だと言えますし、使わないほうがよいでしょう。
「お伺い致したき所存にございます」を使った例文
ここでは「お伺い致したき所存にございます」を使った例文を挙げていきます。
例文のように、単独でも使用できますし、冒頭に説明を付与する使い方も可能です。
・『お伺い致したき所存にございます』
・『この件に関して、お伺い致したき所存にございます』
・『貴社の歴史に関しては、お伺い致したき所存にございます』
「お伺い致したき所存にございます」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お伺い致したき所存にございます」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「お伺い致したき所存にございます」の類似表現
まず「お伺い致したき所存にございます」の類似表現について解説します。
「お伺い」は「ご質問」と言い換えられます。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「お伺い致したき所存にございます」の敬語表現
つぎに「お伺い致したき所存にございます」を別な敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
たとえば「お伺いしたいと存じます」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「お伺い致したき所存にございます」は、相手に対して質問したい旨を表す言葉です。
しかし、現代のビジネスで実用できるものではないので、できれば使わないことをおすすめします。