「申し上げるまでもなく」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「申し上げるまでもなく」とは?
はじめに「申し上げるまでもなく」の意味を解説していきます。
「申す」は「言う」を謙譲語にしたものです。
これを「申し上げる」としても意味は変わりません。
「言う」の謙譲語のままなのです。
ただし、「申し上げる」は、より丁寧さのレベルが上がったものだと言えるでしょう。
そのため、「申し上げるまでもなく」は「言うまでもなく」と同じ意味になります。
「言うまでもなく」は、「明示的に述べる必要がない」ということを表現しています。
これは、裏を返せば「言わなくても分かる」を指しており、「自明」や「明白」と言い換えることもできるでしょう。
「申し上げるまでもなく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「申し上げるまでもなく」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが会議に参加していたとします。
その会議で、あなたは目上の人達に向かって説明することになりました。
説明の内容は、自社の今後についてでした。
そしてあなたは、説明の冒頭で、自社が「サービス提供する会社」であることを強調したいと考えました。
しかし、これは参加者の全員が、当たり前の事と知っている事実だったのです。
このような場合には、「申し上げるまでもなく、私たちはサービス提供企業です」と述べるとよいでしょう。
これにより、すごく当たり前のことを発言しても、なんとなく恰好が付くのです。
プレゼンでは、当たり前のことに言及して効果を演出することがあります。
このような場面で「申し上げるまでもなく」という言葉は、便利に使えるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、少し堅苦しい表現になってしまうことです。
丁寧でかしこまった表現ですが、よそよそしい印象にもなるのです。
使う相手や状況によっては、より適切な敬語表現のレベルを検討する必要があるのです。
「申し上げるまでもなく」を使った例文
ここでは「申し上げるまでもなく」を使った例文を挙げていきます。
例文のように、語尾は柔軟に変更できますので、会話のリズムに応じて適切なものを選択するとよいでしょう。
・『申し上げるまでもなく〇〇です』
・『申し上げるまでもないのですが〇〇です』
・『申し上げるまでもございませんが〇〇です』
「申し上げるまでもなく」の類語や敬語での言いかえ
それでは「申し上げるまでもなく」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「申し上げるまでもなく」の類似表現
まず「申し上げるまでもなく」の類似表現について解説します。
「ご心痛」は「ご心配」と言い換えられます。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「申し上げるまでもなく」の敬語表現
つぎに「申し上げるまでもなく」を別な敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
たとえば「申し上げるまでもございませんが」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「申し上げるまでもなく」は、自明なことに言及する場合に、前置きとして述べるのが効果的です。
様々な場面で使用できるものなので、覚えておくとよいでしょう。