この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる言葉の「折り入ってご相談」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「折り入ってご相談」とは?意味
「折り入ってご相談」の読みは、「おりいってごそうだん」で、「相手を信頼して、真剣な気持ちで特別な相談をすること」を意味する言葉です。
この慣用句の「折り入る」の由来は、以下のように言われています。
「折り入る」の「折り」は動詞の「折る」が変化したものですが、鉄の斧が出来るまでの太古の時代には、木を叩き割っていたことから、「木を切る」ことは「木を折る」イメージで捉えられていました。
そこから、「折る」は木が「割って折れ曲がる」イメージを連想させ、さらに「入る」が付け加えられることで、「割って曲げたところに入れる」という意味になります。
これが転じて、心情的に「心を割って入れる」こととなり、今日使われている「深く思いを入れる」意味となったとされています。
「折り入ってご相談」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「折り入ってご相談」の意味は、前項で説明した様に、「相手を信頼して、真剣な気持ちで特別な相談をすること」なので、この言葉は相談する相手と二人っきりでいる時に、使うべき言葉です。
従って、第3者が居る所では使うべきではありませんし、立ち話で済む様な軽い相談をする際に「折入ってご相談があるのですが」などと切り出すのも適切ではありません。
この表現は、それほど重い内容を相手を信頼して行う際にのみ、使うべき言葉と言えるのです。
最近ではメールと言う便利なツールがあるので、メールでこっそりと相談相手に打診するのがベターと言えるでしょう。
また、「折り入ってご相談」と「相談」に敬語表現の接頭辞の「ご」が付けられているので、前後の言葉を適切な敬語表現とすることで、この言葉は目上の方にも使えます。
「折り入ってご相談」を使った例文
・『プロジェクトリーダーとして、大きな悩みを抱えています。部長に折り入ってご相談したいのですが、近々お時間を取っていただけないでしょうか』
・『将来の進路について、教授に折り入ってご相談があるのですが、お時間を頂けないでしょうか』
・『メールで折り入ってご相談があるとお伝えした件は、実は、、、、。』
「折り入ってご相談」の返答や返信例
「折り入ってご相談があるのですが、お時間を取っていただけないでしょうか」などと、部下からメールをもらった際には、どんなややこしい相談をされるのかと、やはり身構えてしまいます。
しかし、そうした真剣で深刻な相談に応じるのも上司の役目であり、真剣に受け止めて対応してあげるべきと言えます。
簡単な相談ではないことを考慮して、1時間程度の時間をさける日・時を指定し、「明後日の15時から1時間程度なら時間を取れます」とすぐに返事して上げるべきでしょう。
まとめ
「折り入ってご相談」とは、「相手を信頼して、真剣な気持ちで特別な相談をすること」を意味する言葉で、非常に深刻であったり、悩ましい相談をお願いする際に、切り出す言葉として使われる慣用句です。