「ご用立てして申し訳ありません」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「ご用立てして申し訳ありません」とは?
はじめに「ご用立てして申し訳ありません」の意味を解説していきます。
「用立て」は「金銭などを支払う、準備する」との意味を持ちます。
「用立てる」と動詞を「用立て」とすることで、名詞のように使用できるのです。
これに「ご」を付けることで、敬語表現にしているのです。
ここでは、「ご用立てして」としていること、「申し訳ありません」と謝罪していることから、「用立て」たのが自分であると分かります。
そして、「用立て」したのが自分であれば、敬語表現である「ご用立て」を使うのは誤りと言えます。
通常は、金銭を自分が出した場合に謝罪することはありません。
そのため、ただしく言い換えるのであれば「ご用立ていただいて申し訳ありません」となります。
これが、本来は表現したかった内容だと言えるでしょう。
「ご用立てして申し訳ありません」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「ご用立てして申し訳ありません」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが取引先の相手と食事にいったとします。
相手は、経費で落とせますので、と延べながら、支払を済ませてくれました。
このような場合には「ご用立てして申し訳ありません」と述べてはいけません。
聞いた相手も、何を言っているのかと不審に思うはずです
このような場面では「ご用立てして申し訳ありません」と述べるのが正しいでしょう。
相手が金銭を支払ってくれたことに対して、申し訳なく思う気持ちを伝達できるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、敬語の対象が誰にあるかです。
このことを明確に把握していれば、自分の行為に対して「ご」や「お」の敬語表現を用いることはないからです。
「ご用立てして申し訳ありません」を使った例文
ここでは「ご用立てして申し訳ありません」を使った例文を挙げていきます。
例文のように単独でも使用できますし、語尾を変化させたり、文章を続けることも可能です。
・『ご用立てして申し訳ありません』
・『ご用立てして申し訳ありませんでした』
・『ご用立てして申し訳ありませんが、ありがとうございます』
「ご用立てして申し訳ありません」の類語や敬語での言いかえ
それでは「ご用立てして申し訳ありません」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「ご用立てして申し訳ありません」の類似表現
まず「ご用立てして申し訳ありません」の類似表現について解説します。
「ご用立てして」は「お支払いいただき」との言い換えが可能です。
こちらのほうが、文法的に正しい表現と言えるでしょう。
「ご用立てして申し訳ありません」の敬語表現
つぎに「ご用立てして申し訳ありません」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「ご用立ていただきまして、申し訳ございません」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「ご用立てして申し訳ありません」は、自分の行動に対して敬語表現してしまった誤用です。
敬語の使い方を間違えると、恥ずかしいだけでなく、意味も分からなくなるので、十分に注意しましょう。