この記事では「事情をお察しいただき」について解説をします。
「事情をお察しいただき」とは?意味
物事がある状態になるまでの理由や状況、またその結果を推し量ってくださいといった意味です。
「事情」とは、物事がある状態になるまでの理由や状況、またその結果をいいます。
たとえば、ある社員が会社を休んだとします。
この社員は猫を飼育しており、この日は猫の体調が悪かったため動物病院に行っていました。
そのため、会社を休んだのです。
会社を休む状態になるまでの理由が猫の体調不良です。
会社を休んだ事情といえます。
「お察し」は「察する」に「お」をつけて丁寧にした言葉です。
物事の事情などがこうであろうと見当をつけて知るという意味になります。
「いただき」は「いただく」のことで、話し手や動作を受ける側にとって恩恵になることを他から受けるという意味です。
「事情をお察しいただき」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
こちらの事情をわかってくださいとお願いしたいときに用いる言葉です。
この言葉はビジネスシーンで使うには適切ではありません。
「お察しいただき」は相手に察することを求めている言葉です。
推し量るという行為を相手に求めています。
そうであろうと見当をつける行為を要求しており、相手に負担をかけることになります。
話し手側の事情をはっきりと説明せず、聞き手に「あなたたちで考えなさい」といっているようなものです。
事情を察して欲しいといわれても、納得できない人もいることでしょう。
何の事情があるのか、はっきりと述べるべきです。
話しにくいことがあるなら「事情」という言葉を使用せざるを得ないかもしれませんが、具体的な事柄を述べることが、相手の理解を得るためには大切です。
この言葉の後には、お願い、断りなどの言葉が続きます。
お願いをするにしても、断りをするにしても、はっきりとした事情がわからないと聞き手は判断が難しくなります。
このような言葉を使用しては、話し手側の要求が通りにくくなる可能性があります。
また、「察して」という言葉を使うよりも「ご賢察」とした方が丁寧です。
「事情をお察しいただき」を使った例文
・『事情をお察しいただき、ご協力お願いします』
「事情をお察しいただき」の返答や返信例
何かをお願いしたり、断ったりするときに使用される言葉です。
相手の事情を理解して、お願いなどを受け入れるのか、受け入れないのかを考えます。
事情については察して欲しいといっているので、深く追求しないことが望ましいです。
まとめ
「お察しいただき」をビジネスシーンで使用するのは不適切で、より丁寧な「ご賢察」を使うことが望ましいです。