みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「お目通しくださりありがとうございます」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「お目通しくださりありがとうございます」とは?
「お目通し」は、目上の相手に資料などについて全体的にひと通り見てもらうことを意味する言葉で、読み方としては「おめとおし」と「おめどおし」のどちらも使われているようです。
「くださり」は、「くれて」をより丁寧にした謙譲語です。
つまり、「お目通しくださりありがとうございます」とは、目上の相手から、資料や書類についてざっと確認してもらった際にお礼を伝える言葉になります。
「お目通しくださりありがとうございます」の使い方や注意点
会議で使う資料や書類など、事前に上司に見ておいてもらう場面は、とても多いものです。
資料の内容やまとめ方に問題はないか、ひととおり目を通してもらうことができたことに対してお礼を述べたのが、「お目通しくださりありがとうございます」になります。
この言葉を使う上での注意点としては、「お目通し」には「最初から最後までをざっと流し読む」というニュアンスがあることです。
ですから、細部に渡っての確認や校正などが必要な場面では、「お目通し」は相応しくないことが分かります。
じっくり確認してもらえた場面で「お目通し」と表現してしまえば、相手に大変失礼な言葉となってしまいます。
業務の流れを踏まえて、相手がどのように接してくれたのかをしっかり理解した上で、「お目通しくださりありがとうございます」を使うべきで、場合によっては言い換えの工夫も必要になるわけです。
「お目通しくださりありがとうございます」の言い換え
・『ご一読くださりありがとうございます』
・『お読みくださりありがとうございます』
・『ご確認くださりありがとうございます』
・『お手数をおかけいたしました』
・『お時間をくださりありがとうございます』
・『お忙しいところありがとうございます』
目上の上司が資料を見てくれたことに対して、お礼を述べるパターンはいくつかあります。
また、資料を見るだけでなく、相談に乗ってもらえた場合や、修正点などの指摘をくれた場合にも、言い換え表現を上手く活用して、お礼を述べることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「お目通しくださりありがとうございます」は、目上の相手が時間を割き、資料や書類の内容にざっと目を通してくれたことに、敬意と感謝を伝えた言葉です。
ざっと目を通したとはいえ、誤字脱字や表現方法、デザインなどについての指摘を受ける場合もあるでしょう。
その際は、忙しい中、時間をかけて確認してくれたことに対して、言い換え表現にも工夫して、心を込めて感謝を伝えたいものです。