「かねて」と「かねてより」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「かねて」とは?
はじめに「かねて」について解説していきます。
「かねて」は「以前、過去」を意味する言葉です。
漢字にすると「予ねて」が使用されることが一般的です。
ビジネスでも「以前」と使えますが、「かねて」を使用したほうが、少し会話の上級者のような印象を与えられるでしょう。
「かねてより」とは?
つぎに「かねてより」を解説します。
「かねて」に「より」を付けたもので「以前から、前もって」という意味になります。
過去を示す「かねて」に、英語で言う「From」である「より」が付与されたと考えると、分かりやすいでしょう。
この「かねてより」と言う表現は、ビジネスでもよく使用される言い回しの一つです。
「以前から申していましたが」と述べるよりも、「かねてより申していましたが」と述べるほうが、同じ意味でも格式が高いように聞こえるので不思議です。
「かねて」と「かねてより」の違い
それでは「かねて」と「かねてより」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、英語にした場合に「From」を含むか否かの違いととらえるとよいでしょう。
つまり「かねて」は「過去」という単語であり、「かねてより」は「過去から」という表現になっているのです。
ただし、実際のビジネス会話で「かねて」を単独で使用することはないでしょう。
「かねてより」「かねてから」などを使用する場合のパーツでしかないのです。
「かねて」の例文
ここでは「かねて」の例文を挙げていきます。
「かねて」だけで使用することはありません。
しかし、例文のような使い方が可能です。
「より」や「から」を付与することで、自然な使用方法になりますので、色々と試してみることをお勧めします。
・『かねてより』
・『かねてから』
・『かねてより申していましたが』
・『かねてから放置していた通り』
「かねてより」の例文
ここでは「かねてより」の例文を挙げていきます。
例文のように「かねてより」に続ける言葉は、過去からしている何かを表現するとよいでしょう。
・『かねてより案内していた通り』
・『かねてより説明しておりましたが』
・『かねてより注意していた通りですが』
・『かねてよりアナウンスしておりました』
まとめ
このように「かねて」と「かねてより」は同じ「過去」を示す言葉ですが、用法は大きく異なります。
「かねてより」を構成する部品が「かねて」だととらえたほうが良いでしょう。
ビジネスで「以前から」と使いそうになった場合は、「かねてより」という表現を思い出して言い換えてみるとよいでしょう。