「どちらにいたしますか」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「どちらにいたしますか」とは?
はじめに「どちらにいたしますか」の意味を解説していきます。
この言葉は謙譲語の使用に関わる、典型的な誤用のパターンになっています。
まず、「いたしますか」は「いたす」が変形したものです。
そして、「いたす」は「する」を謙譲表現しています。
自分の行動をへりくだって表現する場合に使用する言葉なのです。
この表現における「いたす」の行動主体は相手です。
相手に対して謙譲表現を使っていることが、失礼にあたるのです。
「どちらにいたしますか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「どちらにいたしますか」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが売り場の店員だったとします。
顧客が二つの商品を見比べて悩んでいる様子を見かけました。
このような場合に「どちらにいたしますか」と相手に尋ねてはいけません。
誤った表現になっているからです。
このような場合は、「どちらになさいますか」と尋ねるのが良いでしょう。
この言葉を使う場合の注意点は、謙譲語の対象を理解することです。
謙譲語が自分を下げる意味を持つことを理解していれば、相手に対して使うというミスは発生しないのです。
「どちらにいたしますか」を使った例文
ここでは「どちらにいたしますか」を使った例文を挙げていきます。
例文で挙げてはいますが、「どちらにいたしますか」は「どちらになさいますか」に言い換えるのが正しい表現といえるでしょう。
・『どちらにいたしますか』
・『二つとも良いですが、どちらにいたしますか』
・『お値段は同じですが、どちらにいたしますか』
「どちらにいたしますか」の類語や敬語での言いかえ
それでは「どちらにいたしますか」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「どちらにいたしますか」の類似表現
まず「どちらにいたしますか」の類似表現について解説します。
「どちらにいたしますか」は「どちらになさいますか」との言い換えが可能です。
こちらのほうが、より正しい表現と言えます。
「どちらにいたしますか」の敬語表現
つぎに「どちらにいたしますか」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「いずれになさいますか」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「どちらにいたしますか」という表現は、謙譲表現の使い方を誤った典型的なパターンです。
間違って使用して恥ずかしい思いをしないように、十分に注意して使うことをおすすめします。