「趣向をこらした」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「趣向をこらした」とは? ビジネス用語【一語】

みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「趣向をこらした」を使ったことはありますか?

今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。

「趣向をこらした」とは?

「趣向」「しゅこう」と読みます。

「おもむき」「方向性」といった意味合いの言葉です。

「趣」の文字には、「風情、味わい、やり方」といった意味があり、「趣向」では「やりかた」のニュアンスに重点が置かれています。

「こらした」は漢字で「凝らした」と表記することができ、「凝らす」の過去形として表現された言葉です。

「凝らす」「心の働きを一点に集中する様子」を表すため、「こらした」「方向を定めて集中して考えられた」といった意味合いとなります。

つまり、「趣向をこらした」とは、「手段や方法について、こだわりをもって考え抜かれた様子」を言い表した言葉です。

「趣向をこらした」の使い方や注意点

物事に対して、あるひとつの方向性で工夫やアイデアを考え抜いた場面で、「趣向をこらした」を使うことができます。

「趣向」「趣」には「おもむき、風情、味わい」といった意味合いが含まれるため、他にはない“こだわり”が感じられる方法や取り組み方に対しての表現と言えます。

この言葉を使う上での注意点は、「思考をこらす」と音感が酷似していることです。

一般的には「趣向をこらす」が本来の言葉として活用されており、音感が似ているため「思考をこらす」と誤用された経緯があるようです。

「思考をこらす」という表現はあまり使われることがないため、聞き間違えなどに注意すると良いでしょう。


「趣向をこらした」の言い換え

・『工夫をこらした』
・『趣向を変えた』
・『趣のある』
・『意匠性のある』
・『デザインされた』
・『意図のある』
・『こだわった』
目的や目標に向かって工夫しながら取り組む様子を表現する言い換えの一例です。

考えやアイデア、こだわりといったニュアンスが含まれる言葉も多く、シチュエーションに合わせて使い分けてみましょう。

特に、「意匠」は、ビジネスシーンにおいて「専門性の高い要素にこだわった工夫やアイデアを指した言葉」として使うことが出来るため、覚えておきたい言葉のひとつと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「趣向をこらした」は、「物事に対して“こだわり”をもって考え抜いた状況またそのやり方」を言い表した言葉です。

「趣向」「趣」という文字は、「趣味」にも含まれていることから、面白おかしく、また楽しみや味わいがある考え方やアイデアについて言い表した言葉とも言えます。

ビジネスシーンでは、独創的なアイデアや他を寄せ付けない奇抜な発想が具体化された際、「趣向をこらした」と表現して提案に繋げることができるでしょう。