「不徳といたすところ」についての解説です。
「不徳といたすところ」とは?意味
「不徳といたすところ」は、相手側が自分勝手な行動をとって自滅したところであるという意味です。
不徳の、「と」という部分が注目すべくポイントで、「と」が相手に言い渡すことを意味し、言い渡すべき事柄は不徳を言い渡すということになります。
よって、この言葉は、相手側が、自分勝手な行動をとって自滅したという事実を謙譲語で一応形式的に謙虚なる姿勢で自滅しておりますと述べています。
「不徳といたすところ」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「不徳といたすところ」は、相手側に言い渡す立場にある言葉なので、自分の失敗を意味するために使用する言葉ではないです。
よって、「不徳のいたすところ」と間違えないようにしたうえで、「不徳といたすところ」は相手の失敗について自滅していると述べるために使用するのだという点に注意です。
「不徳といたすところ」を使った例文
・『山田さんの失敗については、不徳といたすところだ』
この例は、一応山田さんについては、言い改まったうえで、形式的には謙虚な姿勢で失敗は山田さんの自滅のものだと述べています。
よって、この言葉を述べるものは、山田さんをかばう形を見せつつ、責任は山田さんにあると述べており、ビジネスでいう、一応、私は君をかばうが責任は君にあるというスタンスをとっています。
「不徳といたすところ」の返答や返信例
「不徳といたすところ」の返答は、相手側にあり、相手側が失敗を認めて改めた場合、「その通りです」という返答が期待できますが、自分の失敗ではないと言い出した場合、「失敗は、○○という人物によるものです」という返答を行う可能性があります。
この言葉はあくまで、失敗をしたと責められる側に返答義務や返信義務があるので、事の次第では、自分の失敗を相手が認めない場合、責任転嫁という方法で返答や返信をすることもあり得るのです。
まとめ
「不徳といたすところ」は、相手側が失敗をしたことについて自業自得であるという意味になりますので、ビジネスにおいては、相手側に自分の失敗による責任を追及するためのテンプレートです。
しかし、この言葉は、あくまで相手側が責任を認めた場合、自業自得だと言い切れるのですが、相手側が自分の責任ではない、と言い出すと話は変わってくるうえ、責任転嫁という方向も考えられます。
責任転嫁となった場合、だれが責任を取るのかということも企業などでは考える必要性がありますので、だれも責任を取らないでよい企業というものは存在しません。
よって、「不徳といたすところ」と第3者に述べる場合、なぜ相手側が失敗をした挙句、その失敗が自業自得であると認めさせる必要があるのです。
この、認めさせるという作業を怠ると単なる横暴で企業の責任を第3者に押し付けただけになりますので、企業という存在は責任をだれかに押し付ける行為が成り立つと誤って解釈されます。