この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い表現の「謹呈させていただきます」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「謹呈させていただきます」とは?意味
「謹呈させていただきます」は、目上の人に対して「贈答品や物品を差し上げること」を意味する敬語表現として使われる言葉です。
次に、この表現を言葉毎に分解し、その意味を少し詳しく説明します。
まず「謹呈」の読みは「きんてい」で、目上の人に「つつしんで、品物を差し上げること」を意味する言葉です。
この言葉は、謙譲の意味が強く込められた、あらたまった感じを受ける言葉です。
また、「させていただきます」は「させてもらう」の謙譲語である「させていただく」に丁寧語の「ます」は付けられた言葉で、謙譲表現と言えます。
従って、「謹呈させていただきます」は、目上の人に対して「贈答品や物品を差し上げること」を意味する敬語表現となるのです。
「謹呈させていただきます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この「謹呈させていただきます」の表現には、間違った使い方だと考える人もいる「させていただく」の表現が使われており注意が必要です。
文化庁は、この「させていただく」を使う場合には、相手の許可を得ていることと、それによって自分がメリットを受ける場合に限り使っても間違いではないとのガイドラインを示しています。
ここでは、目上の人に品物を贈り、相手がその品物を受け取ってくれるのが一般的なので、許可を得ていると言えます。
また品物を贈ることで、送った本人は相手の方から良く思われると言うメリットが得られることから、自分にメリットがあると言えます。
従って、この表現で「させていただきます」を使うのはOKと言えます。
しかし、間違いと思われやすい表現なので、「させていただきます」を「いたします」に換えて「謹呈いたします」の方が良いかも知れません。
「謹呈させていただきます」を使った例文
・『日頃のお世話に感謝して、心ばかりの品物を謹呈させていただきます』
・『創業70周年を記念して、関係者の皆様に記念品を謹呈させていただきます』
・『出版を記念して、指導いただいた先生に著書を謹呈させていただきます』
「謹呈させていただきます」の返答や返信例
「謹呈」として、贈答品をいただいた際には、お礼状をすぐに送るのが礼儀です。
特に郵送で頂いた場合には、お礼の言葉は月並みな文言でも良いので、着いたことをすぐにメールや電話で返信することが大切です。
まとめ
「謹呈させていただきます」は、目上の人に対して「贈答品や物品を差し上げること」を意味する敬語表現の言葉です。
「させていただきます」の表現は間違いとされることがありますが、「謹呈させていただきます」の使い方の場合には、間違いではないと言えます。