「あいにくですが」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「あいにくですが」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる言葉の「あいにくですが」について、その意味や使い方や言い換え等について、分かりやすく説明します。

「あいにくですが」とは?意味

「あいにくですが」における「あいにく」は漢字表記では「生憎」です。

この言葉は、古文の「あやにく」が語源だとされており、感動詞である「あや」と形容詞の「憎し」が結びついた言葉で、「ああ憎い」と、納得いかず悔しがることを表現するものでした。

しかし現在では、そこから転じて「期待や目的にそぐわないことや、都合の悪い状況」「折あしくや、ぐあい悪く」と言った意味で、日常生活でもビジネスシーンでもしばしば使われる言葉となっています。

「あいにくですが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

この「あいにくですが」の慣用的言葉は、ビジネスシーンにおいては、相手から提案された日程の都合がつかないことを伝える場合や、相手からの誘いや売り込みを断る際に、文頭に付けて使われるのが一般的です。

しかし、この言葉はあくまで、相手の提案・誘い・売り込み等に添えないことを残念だとの気持ちを込めて使われるべき言葉であり、自分の都合で相手に迷惑をかけている場合に使うのは、ふさわしくなく、間違えた使い方となるので、注意が必要です。

従って、例えば上司から仕事が完了したかと問われたような場合に、「あいにくですが、まで完了していません」と答えるのは、明らかに間違った使い方です。

こんな際には、「申し訳ありません。

まだ完了していません」
と返答すべきです。

また、この言葉の使い方として、注意すべき点がもう一つあります。

それは、丁寧語表現として「おあいにくさまですが」と使われる方を見かけますが、この表現は皮肉を込めた表現と捉えられるため、使用には注意が必要です。


「あいにくですが」を使った例文

・『あいにくですが、当日は東京に出張予定で、開会の時間までに戻ることが出きず、残念ですがおうかがいできません』
・『今日は雨天で、屋外でのイベント開催にとってはあいにくですが、それでも多くの方が集って下さり、感謝しています』
・『あいにくですが、部長は出張中で私の一存では決めかねます。部長と相談の上、後日返答させていただきます』

「あいにくですが」の類語や言い換え

「あいにくですが」の類語や言い換えとしては、「残念ながら」「せっかくですが」「折あしく」等が挙げられます。

まとめ

「あいにくですが」とは、「期待や目的にそぐわないことや、都合の悪い状況」「折あしくや、ぐあい悪く」と言った意味の慣用的表現です。

この言葉は、ビジネスシーンでは相手の提案・誘い・売り込み等に添えないことを残念だとの気持ちを込めて使われるべき言葉で、自分の都合で相手に迷惑をかけている場合に使うべきではなく、注意が必要です。