ビジネスシーンにおいて、「ひとかたならぬご厚情」はよく使われています。
この言葉の意味、使い方と注意点、例文について、詳しく解説していきます。
「ひとかたならぬご厚情」の意味とは?
「ひとかたならぬ」は、「人並ではない」という意味があります。
「一方ならぬ」の表記も多く用いられます。
「ご厚情」は、「相手の思いやりがとても手厚い様子」を表しています。
丁寧表現の接頭語「ご」がありますので、相手に対しての感謝の気持ちを伝える場面でもよく用いられています。
ですから、「ひとかたならぬご厚情」は、「相手からの、人並ではないほどの、心のこもった思いやり」という意味合いを、相手を敬った言い方をした言葉です。
「ひとかたならぬご厚情」の使い方と注意点
「ひとかたならぬご厚情」は、とても丁寧な敬語表現になります。
ですから、目上の上司や取引先、また、フォーマルな場面で活用することが出来ます。
相手からの思いやりについて述べている言葉ですから、この後に感謝の気持ちを表現する言葉が続きます。
注意点としては、「ひとかたならぬご厚情」がとても品格のある表現ですので、後に続ける感謝の表現も、バランスを意識して言葉選びをする必要があることです。
例えば、「ひとかたならぬご厚情を賜り、ありがとう」としてしまうと、せっかくの素敵な言葉が、つり合いが取れていない不自然な言い回しとなってしまいます。
「ひとかたならぬご厚情」の例文
ビジネスシーンで「ひとかたならぬご厚情」のような意味合いを表現するには、どのような言い回しや言い換えがあるか、いくつかの例文から考えていきましょう。
・「ひとかたならぬご厚情を賜り、心よりお礼申し上げます」
「賜り」は、「もらう」を丁寧にした「いただく」よりも、さらに丁寧にした敬語表現です。
「心よりお礼申し上げます」と続けることにより、相手の思いやりに対して心から深く感謝している様子を表現することが出来ます。
・「ひとかたならぬご厚情をいただき、深く感謝申し上げます」
「いただき」という丁寧語を用いた言い回しです。
その後に続く「深く感謝申し上げます」も、丁寧な敬語表現になっていますので、ビジネスシーンにおいて幅広く使うことが出来ます。
・「ひとかたならぬご配慮を賜り、心からお礼申し上げます」
「ご配慮」は「相手からの思いやり、気配り」という意味があり、丁寧な表現の接頭語「ご」を付けた言葉です。
「ひとかたならぬご配慮」という表現に言い換えた形で、丁寧な敬語表現として、ビジネスシーンにおいて多く使われています。
まとめ
「ひとかたならぬご厚情」は、とても丁寧な敬語表現として、幅広い場面で使われている言葉です。
年賀状、感謝の手紙、仕事のメールなど、様々なシーンの中で、相手の思いやりに対して感謝を伝える言葉として使ってみてはいかがでしょうか。
