「誠心誠意努力をして参る所存でございます」を解説していきます。
迷いやすいビジネス敬語を、正しく覚えていきましょう。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」とは?
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」とは、仕事に対する抱負や熱意を伝えるフレーズです。
「誠心誠意」とは、嘘と偽りのない素直な心をあらわしています。
これからも音を上げず、困難に打ち勝っていく気持ちを表明しています。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは「これからも仕事をがんばります」と、目上の方に伝える場合に使います。
ひとつのプロジェクトが終わって、上司から労いの言葉をかけてもらったときの返答文として使えます。
またトラブルがあり、取引先にお詫びをおこなうときに使用します。
ただ「誠心誠意努力をして参る所存でございます」は、少々わかりにくい表現です。
「所存」は「心に思うところ」という、謙譲語としてのニュアンスがあります。
この「所存」の前に謙譲語の「参る」をつけると二重敬語にあたります。
わかりにくい上、敬語としても間違っているので、ほかのフレーズに直して用いていくといいでしょう。
正しい日本語を覚えておきましょう。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」を使った例文
・『誠心誠意努力してまいります』
・『誠心誠意努めてまいります』
・『誠心誠意努力する所存でございます』
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の類語や敬語での言いかえ
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の言いかえとして「誠心誠意努力してまいります」があります。
「所存」を省いているので「参る」を付けても二重敬語になることはありません。
上品にまとまります。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の類似表現
似ている言い方に「誠心誠意努めてまいります」があります。
「努めてまいります」は理想に向けて一生懸命励むという意味合いがあります。
「努力」を「努めて」に変えているので、やわらかい日本語になります。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の敬語表現
さらに丁寧に伝えたいなら「誠心誠意努力する所存でございます」といいます。
厳かな雰囲気が加わるので、目上の方に失礼なく使えます。
「今後ともよろしくお願いいたします」の言葉を添えると、さらに丁寧に聞こえます。
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の返答や返信例
このような言葉をもらったら、それに見合う言葉を返信していきます。
「益々のご活躍をお祈りします」や「今後のご活躍をお祈り申し上げます」とお送りします。
相手の決意に沿う柔らかい言葉を選んでおきましょう。
まとめ
「誠心誠意努力をして参る所存でございます」の意味と使い方をおさらいしました。
この表現は、力強い決意をあらわす言葉です。
ただ二重敬語にあたるので、少々注意したい日本語です。
正しい使い方を知って、仕事の現場に生かしてみてください。
