ビジネス用語の「是々非々で」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「是々非々で」とは?意味
「是々非々で」とは、「立場や肩書にとらわれず公正に判断するやり方で」という意味で使われるビジネス用語です。
「是々非々で」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「是々非々で」の「是」は肯定、「非」は否定を意味しています。
良いものは良い、悪いものは悪いと判断することが「是々非々」でありしがらみや先入観にとらわれず率直に意見を述べていくことを「是々非々で」といいます。
意見や主張を客観的にかつ公正に評価するのはとても重要なことですが、残念なことにビジネスの世界ではそうでないことの方が多く見られます。
よくないアイデアなのに立場が上の人間の意見というだけで採用されてしまったり慣習に従ってよく考えずそのまま認められてしまったりなど、本当にいいのか悪いのかを考えることなく別の理由で意見や主張が通ってしまうケースは少なくありません。
馴れ合いで成立しているビジネスモデルならそういった関係もありですが、競争の厳しい市場において正当な判断以外の理由で意見が通ってしまうのは非常に危険です。
価値のないものが認められたり駄目な意見が通ってしまったりすれば損失という形で跳ね返ってしまいます。
このような失敗を避けるため立場や肩書きなど余計なしがらみにとらわれることなく良いものは良い、悪いものはい悪いと客観的な基準で物事に向き合おうと主張する言葉が「是々非々で」です。
実際に全く肩書きや立場に囚われず意見を交換するというのは簡単ではなく「是々非々で」と言いながらも様々な要素が絡んでしまうのは避けられませんが、少なくとも最初に「是々非々で」と言っておけばあからさまな権力やコネを使った議論の誘導は避けられます。
多様な意見を求めたい時などには有効な言葉です。
「是々非々で」を使った例文
・『是々非々で意見を聞かせてもらいたい』
・『今日の会議は是々非々で議論していきたいと思う』
・『是々非々でなければ回避する意味がない』
「是々非々で」の類語や敬語での言いかえ
ビジネス用語として多用される「是々非々で」ですが、場面に合わせて言い換えが可能です。
「是々非々で」の類似表現
・本音で
「誰かに気を遣ったり立場を気にしたりといった建前を捨て本当の気持ちを話してもらいたい」という意味のビジネス表現です。
「是々非々で」よりもさらに踏み込んですべてを話してもらいたいという気持ちが込められています。
・腹を割って
「何も隠さず全てをさらけ出して」という意味で使われます。
思ったことを隠さず話して欲しい気持ちを強調している表現です。
「是々非々で」の敬語表現
・忌憚のないご意見を賜りたい
「遠慮や気遣いのない意見を聞きたい」という意味のビジネス表現です。
「是々非々で」の返答や返信例
相手の要望に応えて率直な本音を話すのが一番の返答になります。
まとめ
「是々非々で」は会議や話し合いの時によく用いられるビジネス要件です。
本音を話すのが一番の対応ですが、中にはそのように要求しておきながら自由な発言を嫌う人もいます。
本心から言っているのかそれともポーズで発言しているのか、よく確かめて対応してください。