ビジネス用語の「拙速に過ぎる」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「拙速に過ぎる」とは?意味
「拙速に過ぎる」とは、「やるには早すぎる」という意味で使われるビジネス用語です。
「拙速に過ぎる」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
物事をやるにあたって時期が早すぎる事を表す言葉で、十分に準備ができていなかったりタイミングが悪かったりなど時期が適切でなくまだ早いことを意味します。
ビジネスにおいて物事を行う時期というのはとても大切な要素です。
どんなに優れだやり方でもタイミングが悪ければ上手くいかないことのほうが多く、せっかくのアイデアも時期を間違えれば台無しになってしまいます。
昨今のビジネス界はとかくスピード感が重視されなんでも即断即決でやる事が尊ばれますが、ビジネスの現場を見てみると必ずしも速いことがいいことであるとは限りません。
スピーディーに事を進めるということは準備の時間が十分に取れないことの裏返しでもあります。
ビジネスの世界では本番を迎えたタイミングでは9割方仕事が終わっていると言っても過言ではなく、ほとんどの作業や行程は行動に移す前の段階に集中しています。
急いで行動すればそういった作業や準備がおろそかになってしまうのは避けられず、本番になってから不備や不足があらわになる恐れがあります。
時期を見計らうのも重要な仕事であり、何でも早ければいいというものではありません。
ライバルに先んじるのは重要なことですが顧客や市場が新たなアイデアを受け入れる体制になっていなければどんなに価値のあるビジネスモデルでも効果は見込めず不発に終わってしまいます。
「拙速」というのはつたなくても速いこと、つまりクオリティよりもスピードを重視していることを表しています。
中国の故事に「巧遅は拙速に如かず」という言葉があります。
出来が良くて遅いよりも出来が十分ではなくても速い方がいい、というスピードの重要性を語った言葉ですが「拙速に過ぎる」はスピードを重視するにしても限度があると釘をさしている言葉です。
むやみに早ければいいというものではなくビジネスにおけるタイミングや準備の重要性を戒める時に使う表現です。
「拙速に過ぎる」を使った例文
・『ろくな準備もなしに市場に投入するのは拙速に過ぎる』
・『根回ししないのはいささか拙速に過ぎるのではないか』
・『拙速に過ぎるとの批判はあったがスピードを重視して市場に参入した』
「拙速に過ぎる」の返答や返信例
・巧遅よりはマシです
「巧遅は拙速に如かず」の故事を念頭に置いた返答です。
いかに拙速であろうとも巧遅、つまり遅くなってしまうことに比べればマシであるとスピードの重要性を訴えています。
スピード感が重視される現在のビジネス界の風潮を考えるととても説得力のある返答です。
まとめ
「拙速に過ぎる」の言葉はビジネスの世界ではそれなりに使われる表現ですが、たいがいは具体的な根拠を伴うものではなく感覚的に反対されているに過ぎません。
スピードが大事という確信があるなら反対を押し切ってでも行動に移しましょう。