みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「今後とも変わらぬお引き立てのほど」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「今後とも変わらぬお引き立てのほど」とは?
「今後とも」には、「この先もずっと」といったニュアンスがあります。
「変わらぬ」は、「これまでと同じ様に」という意味です。
「ぬ」は、打消しを表す言葉であるため、「変わらない」と言い換えることが出来ます。
「お引き立てのほど」とは、「ひいきにしてくれるように」という意味合いがあり、「ほど」には、断定的な表現を避けて、言葉を柔らかくする働きがあります。
つまり、「今後とも変わらぬお引き立てのほど」は、「この先もずっと、これまでと同じようにひいきにしてほしい」という気持ちを言い表した言葉です。
「今後とも変わらぬお引き立てのほど」の使い方や注意点
ビジネスシーンにおいて、取引先や顧客に対して、「今後とも変わらぬお引き立てのほど」がとてもよく使われています。
「お引き立て」には「ひいき」というニュアンスが含まれますが、その「ひいき」とは、「気に入った人に対して肩入れし、優遇すること」という意味合いがあります。
ですから、お店や企業を気に入り、いつも利用してもらえる状況が「お引き立て」となるわけです。
注意点としては、相手に対する「ひいき」のお願いが一方的にならないようにすることです。
相手がいるからこそビジネスが成り立つわけですから、相手にとっても有益な事柄を提案する必要があると言えます。
持ちつ持たれつ、ギブ&テイクの関係性を保つ努力が大切になります。
「今後とも変わらぬお引き立てのほど」の言い換え
・『今後とも変わらぬご支援のほど』
・『今後とも変わらぬご愛顧のほど』
・『ご愛顧賜りますよう』
・『ご支援賜りますよう』
これらの言葉は、単体で用いられることはなく、この後に、相手へお願いする気持ちを述べる言葉が続けられます。
ですから、一般的には、「今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます」などと表現されます。
「お引き立て」と同様に、「ご愛顧」もとてもよく使われる言い方です。
「愛顧」は、「目下の者をひいきにする」という意味があり、接頭語「ご」をつけ相手を敬う言い方にすることで、目上の人に対して「ひいきにしてほしい」というニュアンスが生まれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「今後とも変わらぬお引き立てのほど」は、目上の人や取引先、お客様に対して、「この先も末永く良いお付き合いをさせてほしい」という場面で使われる言葉となります。
つまり、お互いの深い信頼関係が重要であることが分かります。
その信頼関係をいつまでも維持できるよう、相手に対して敬う気持ちや心遣いを大切にしたいものです。