「出向」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「出向」とは? ビジネス用語【一語】

ビジネス用語の「出向」はどのような意味で使われる言葉なのでしょうか。

「出向」とは?意味

「出向」とは、「所属を変えずに別の組織で働くこと」を意味する言葉です。

「出向」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

会社に就職した場合、会社の従業員として会社の施設で働くのが普通です。

本社勤務や支社勤務、工場勤務や店舗勤務など働く場所に違いはあるものの従業員として働くのは会社の管轄範囲であり会社に所属し会社組織の一員として働くのが通常の労働形態になります。

会社組織から離れるのは退職や転職など正式に会社を辞める時にかけられると思われがちですが、俺以外の形で所属している会社組織を離れ別の組織で働くことがあります。

元の会社に在籍したまま他の会社や組織で働くことを「出向」といいます。

日本企業に見られる独特な労働移動の形態の一つで、所属先を変えることなく勤務先を別の組織へと変更することを指す言葉です。

「出向」する社員は元となる企業に籍を置いたまま別の会社や組織で働くことになります。

給料や待遇などは基本的に以前と変わりませんが仕事内容や勤務シフトなどは新たに働くことになる職場に従います。

出向が行われる理由は様々です。

元の会社に在籍したまま別の組織で働くというのはかなり複雑な労働形態に思えますが、会社の影響力を保ったまま他の組織に干渉したい時などにはふさわしい方式です。

例えば親会社から子会社へテコ入れをはかるときなどは人材を派遣する必要がありますが優秀な人材を別の会社の所属にしてしまうのは問題があります。

再建が成功した時には元に戻すことを前提にするのであれば所属を変えることなく職場のみを変えるのが理想です。

そのようなケースでは会社から子会社へと人材を送り込む形で「出向」が行われます。

経営指導や技術指導という形で「出向」が行われるケースはとても多く、吸収合併で新たに子会社になったグループ企業などに派遣されるケースが目立ちます。

関係を維持するために行われるケースが目立つ一方で関係を限りなく薄くする形で行われる「出向」もあり、会社内で扱いの難しい人材など解雇するのが難しい人材を厄介払いに近い形で関連会社に送り込み組織から外すような場合は実質的には退職に近い扱いです。


「出向」を使った例文

・『子会社に出向する』
・『出向先で実力を発揮する』
・『出向に合わせて引っ越すことになった』

「出向」の返答や返信例

・具体的な内容を聞かせてください
出向は会社員にとってキャリアを左右する重要な問題です。

自分にとってのメリットデメリットをよく考えた上で返答する必要があるのでまずは具体的な内容を尋ねましょう。

受け入れるにしても条件をつけたり要求を求めたりするなど会社の要求をそのまま受け入れず交渉する余地はあります。

有効期限については必ず確認しておきましょう。

無期限だといつまでたっても会社に戻れない恐れがあります。

まとめ

「出向」は大企業だけの話とは限りません。

中小企業でも行われることがあるので他人事だと考えず制度や取り扱いなどを確かめておきましょう。