「先陣を切る」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「先陣を切る」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる慣用句の「先陣を切る」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。

「先陣を切る」とは?意味

「先陣を切る」の読みは、「せんじんをきる」で、「他よりもいち早く行動を起こしていくことや、最初に自分が乗り込み他の人を続かせること」を意味する慣用句です。

戦国時代の戦いでは大将が陣取る本陣から、最初に敵に近い前線に出発することを「先陣を切る」と称しており、この言葉を比喩的に使い、「全体の中で、いち早く行動を起こすこと」を指す慣用句として使われるようになったものです。

「先陣を切る」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

「先陣を切る」は、サッカー等の団体球技で、攻撃の際に相手方に最も早く攻め入ることや、先制攻撃を仕掛けることで、後の攻め方を有利に展開させる選手の様子を指して、「先陣を切る」とよく使われます。

また、ビジネスにおいては、積極性も異なり、能力も異なる多くの人が、ある方針に向かって力を合わせて活動することが重要です。

そんな際に、真っ先に行動を起こし、他の人がその後に続くと言うパターンが普通です。

この先頭に立ってリーダーシップを発揮することを「先陣を切る」と使われます。

余談ですが、会社等の組織において、改革を行う場合、「クオーターの原理」と言う言葉がよく使われます。

この意味は、社員の1/4がその改革を理解し、それを受け入れたり、実践すれば、他の3/4の人は十分理解できていなくても、反対することなくついて来ると言うものです。

従って、少数の人が「先陣を切り」、改革に共感する人がそれに続いて行動を起こし、そうした人が1/4になれば改革は成功するという説です。

ここでも「先陣を切る」人の重要性が言われているのです。

また戦いにおいては、最初に敵陣に向かう「先陣を切る」ことは、極めて危険があり、リスクのあることです。

その視点から、全く誰も手を付けていない、新しい研究テーマに果敢に挑戦することを「先陣を切る」と表現することもあります。


「先陣を切る」を使った例文

・『彼は会社の方針に納得できれば、常に先陣を切って行動を起こし、皆を引っ張っていきます』
・『この研究テーマは、寡黙な研究者が5年前に先陣を切って始めたテーマです』
・『あのベテランサイドバックは、後半になって皆が疲れた時に、先陣を切って敵陣にボールを持って駆け上がり、味方の選手を鼓舞します』

「先陣を切る」の類語や言い換え

「先陣を切る」の類語や言い換えとしては、「先導する」や「先頭を走る」や「先頭に立つ」や「牽引する」や「リードする」や「火付け役」や「旗振り役」や「パイオニア」等が挙げられます。

まとめ

「先陣を切る」とは、「他よりもいち早く行動を起こしていくことや、最初に自分が乗り込み他の人を続かせること」を意味する慣用句です。