「こちらが」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「こちらが」とは? ビジネス用語【一語】

「こちらが」はビジネス用語としてどのような意味で使われているのでしょうか。

「こちらが」とは?意味

「こちらが」とは、「間近にあるものを指し示す時に用いられる近接の指示代名詞」です。

「こちらが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

話者の間近にあるものを相手に対して指し示す言葉で、ビジネス用語としては手に持っているものを相手に差し出したり持参したものを見せたりするときに用いられます。

話し手のすぐ近くにあるものを指し示す言葉なので遠く離れているものを指し示す場合には使いません。

指し示したいものが相手の近くにある場合は「そちらが」、ある程度離れた場所にある場合は「あちらが」という表現を用います。

目上の相手にも使われる丁寧語で本来は「これが」という言葉です。

あまり強い敬意は込められていませんがどのような場面でも使えます。

ビジネス敬語としてはごく一般的に使われているポピュラーな表現ですが、「こちらが」を受ける言葉については一部で議論が起きています。

ビジネス敬語としては「こちらが?です」というのが正しい文法なのですが、ビジネス敬語独特の言い回しで「こちらが?になります」という敬語表現が使われています。

「?になります」を丁寧語として使う人が多いのですが本来は変化を意味する「?になる」の敬意表現であり「です」「なります」にそのまま置き換えるのは正しい使い方とは言えません。

「こちらが?になります」を本来の意味合いで解釈するならば提示したものが何らかの変化を起こして別の状態に変化するという意味になってしまいます。

例えば「今お見せしたアルミニウム、こちらが1円玉になります」といったように原材料を指し示して変化後の完成品を説明する場合は正しい使い方ですが、単に相手に何かを指し示すときに敬意を込める意味合いで「こちらが?になります」とするのは敬語の使い方としては間違いです。

ただし、現在では敬語としての誤った用法があまりにも広がってしまったため慣用表現として認める動きが強まっています。

注文していた品が届いたときに「こちらがハンバーガーセットになります」という言い方も認めるべきだとする考えが優勢です。

もうひとつの意味合いとして「こちら側が」つまり「私」もしくは「我々」という意味でも使われます。


「こちらが」を使った例文

・『こちらがお約束の品物です』
・『こちらが準備するのでそちらで組み立てて』
・『こちらが今回の契約書です』

「こちらが」の返答や返信例

指し示しているだけなので特に返答や返信は必要ありません。

必要に応じて提示されたものに目を通してください。

まとめ

「こちらが」はビジネス用語として当たり前に使われている表現です。

改めて考えることもないほど当然のものとして使われている言葉なので意味を正確に理解しておきましょう。