「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」とは?
「おいでになられる」は、二重敬語と呼ばれる誤用です。
「おいでになる」はこれだけで尊敬語として成立します。
これは「来る」を尊敬語にしたものなのです。
これを別な尊敬語の形にすると「来られる」になります。
しかし、この二つを合わせて、「おいでになられる」のようにすると、一つの言葉の中に二つの尊敬語の表現が混在してしまうことになるのです。
なお、ここでは「存じあげません」を使用しています。
こちらは「知らない」と謙譲語で表現したものです。
ただし、一般的には「存じ上げません」のように表記する場合が多いと言えます。
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが担当している顧客があなたの会社を訪問することになりました。
その顧客は別件で来社する予定ですが、来社した際には声をかけてほしいと思いました。
このような場合には、「いつ頃おいでになられるかどうかは存じあげませんが、遠慮なくお声がけください」と述べるとよいでしょう。
これにより、敬意を示しながら、相手が来ることを表現できるのです。
この言葉を使用する場合には、「おいでになられる」の使い方に注意しましょう。
これは二重敬語ですので、正しく言いかえて使用する必要があります。
この場合は、「おいでになる」に言いかえるとよいでしょう。
なぜなら、もう一つの選択肢である「来られる」は、受動表現と混同しやすい敬語表現であるからです。
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」を使った例文
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」を使った例文を挙げます。
例文として挙げていますが、「おいでになられる」は「おいでになる」に言いかえて使用するとよいでしょう。
・『おいでになられるかどうかは存じあげませんが、いつでも連絡ください』
・『おいでになられるかどうかは存じあげませんが、その際は案内いたします』
・『おいでになられるかどうかは存じあげませんが、遠慮なくお声がけください』
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」の類語と敬語での言いかえ
それでは「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」の類語と敬語での言いかえを説明していきます。
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」の類似表現
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」の類似表現には、「いらっしゃるかどうかは存じあげませんが」があります。
「おいでになる」と「いらっしゃる」は、同義の言葉だと言えるのです。
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」の敬語表現
「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「おいでになるか否かは存じませんが」のように言いかえできます。
まとめ
このように「おいでになられるかどうかは存じあげませんが」は、相手が来るかどうか分からない場合に使用できるフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。