訪問されたお客様をお見送りする際の言葉「お構いもできませんで」は、ビジネスシーンでよく使われています。
この言葉の意味、使い方や例文、言い換えを詳しく解説していきます。
「お構いもできませんで」の意味とは?
「お構い」は、おもてなし、心にかけるといった意味の尊敬語です。
「できませんで」は、「できなかったことに対して」といったニュアンスの言葉です。
ですから、「お構いもできませんで」は、「十分なおもてなしも出来ませんでした」とお詫びをする表現になります。
「お構いもできませんで」の使い方
招いた側が謙遜の意味も込めて、「おもてなしも出来ずにすみませんでした」と伝える時に使う言葉です。
ですから、「お構いもできませんで」の後に、お詫びを表現する言葉が続きます。
訪問客がお帰りの際、「お邪魔しました」と挨拶されたタイミングで、「お構いもできませんで」と返し、その後に挨拶を続ける流れになります。
応用としては、先にお詫びやお礼をお伝えし、その後に締めくくりとして「お構いもできませんで」とする方法も有効です。
言葉の余韻が残るイメージとなり、相手に良い印象を与える効果が期待できます。
「お構いもできませんで」の例文
・「お構いもできませんで、申し訳ありません」
シンプルにお詫びをお伝えする表現です。
基本形とも言える丁寧な言葉として、ビジネスシーンでも活用できます。
・「わざわざお越しいただいたのに、お構いもできませんで」
まずは、お礼の意味を込めて一言。
その後に、お詫びの意味で続けます。
「わざわざ遠くから来ていただいたにも関わらず、十分なおもてなしが出来ず、申し訳ありませんでした」という意味として使うことができます。
・「せっかくご訪問くださいましたのに、お構いもできませんで、失礼いたしました」
まずは相手を敬う気持ちをお伝えして、その後にお詫びの言葉を表現しています。
丁寧な言い回しとして、ビジネスシーンでも使うことが出来ます。
「お構いもできませんで」の言い換え
・「何のおもてなしもできませんで、申し訳ありませんでした」
ストレートな表現で、「おもてなしが十分にできなかったこと」を詫びている言い換え言葉です。
少し軽めのニュアンスですので、顔馴染みのお客様への挨拶として活用すると良いでしょう。
・「せっかくお越しいただいたのに、不愛想で申し訳ありません」
スケジュール的な慌ただしさがあり、十分におくつろぎいただけなかったことをお詫びする表現として、よく使われています。
ちなみに、寿司屋で客がお会計をする際に「すみません、おあいそ」という言葉をよく耳にしますが、本来は「愛想もなくお構いできませんで申し訳ありません」という意味で、お店の人が使う言葉です。
ですから、お客様がお帰りの際の言葉として、「せっかくお越しいただいたのに、不愛想で申し訳ありません」を使うことが出来ます。
まとめ
「お構いもできませんで」は、ご訪問いただいたことへの労いと、「十分なおもてなしは出来なかったけれど、ぜひまたお越しください」という、お詫びと感謝を伝える言葉です。
最後に、「本日は誠にありがとうございました」とさりげなく添えて、相手が見えなくなるまでお見送りしましょう。