この記事では、「理容師」と「美容師」の違いを分かりやすく説明していきます。
「理容師」とは?
理容師の仕事は、理容師法により明確に定められています。
「ヘアカットをはじめ、頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整える」というのが、主な仕事になります。
「理容師」になるためには、厚労省が指定した養成施設を卒業していること、また、国家試験に合格することが条件になります。
平均的な年間受験者数は、2千人前後となっているようです。
一般的には、「理容師」は「理髪店」に就職というイメージがあります。
「美容師」とは?
美容師の仕事も、美容師法により明確に定められています。
「ヘアカットをはじめ、パーマネントウェーブ、結髪、化粧などの方法により、容姿を美しくする」というのが、主な仕事になります。
「美容師」になるためには、厚労省が指定した養成施設を卒業していること、また、国家試験に合格することが条件になります。
平均的な年間受験者数は、2万人前後で、「理容師」の受験者に比べ大幅に多いことが分かります。
一般的には、「美容師」は「美容室」に就職というイメージがあります。
「理容師」と「美容師」の仕事の違い
どちらも、ヘアカットが含まれますが、仕事の内容には若干の違いがあります。
国家試験では、仕事内容に応じた実技試験、そして、筆記試験では法令や技術をはじめ、化学や物理に関する設問があります。
また、最近では、「ダブルライセンス」といって、「理容師」と「美容師」の両方の国家資格取得を目指す動きが目立ってきました。
そのため、法令が改正され、より短期間で効率良く資格取得が目指せるように、環境整備や養成施設のカリキュラム開発などが進められています。
「理容師」と「美容師」の給料面の考察
「理髪店」では、髪を切ることが目的の客が多く、ヘアカット料が主な収入となります。
対して「美容室」では、「パーマやメイクなど、美容全般」が収入となるため、「客単価」が高いのは「美容師」となり、そこに収入の差が出ます。
最近では、「1000円カット」などと呼ばれる、安価な理髪店が人気となっており、総体的に「カット技術の価値」が低くなってきているとの意見もあります。
そうなると、「理髪店」や「美容室」は、他店との差をつけるには、「ヘアカット」以外の部分で差別化を図らなければいけませんので、「ダブルライセンス」の傾向が強まってきているとの見方が出来ます。
「理容師」と「美容師」の特徴や長所をうまく組み合わせたサービスを展開することで、お客様の幅広いニーズに応えることが出来るようにり、その傾向が強くなれば、「理容師」と「美容師」の収入の差は減少すると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「理容師」と「美容師」は、国家資格を必要とする職業で、それぞれの特徴を生かした仕事に取り組んでいます。
「ダブルライセンス」という仕組みを生かし、「理容師」と「美容師」の特徴と長所を掛け合わせ、新しいサービスやお店が展開されていく流れがあることが分かりました。
これからの業界の発展に期待したいものです。