同じ医療現場で働く「救急救命士」と「看護師」にはどのような違いがあるのでしょうか。
「救急救命士」とは?
「救急救命士」は主に消防署に勤務することとなります。
そのため、雇用形態は地方公務員です。
消防署に勤務し行う業務は、事故現場などから救急車で医療機関に搬送するまでの間に行う処置となります。
時には心肺停止状態も取り扱います。
応急処置だけにとどまらず蘇生など全般を現場や救急車の車内で行う人が「救急救命士」なのです。
「救急救命士」は国家資格で国家試験を受験するためには4年制の大学や専門学校などを卒業する必要があります。
その合格率は90%に届かず十分な受験対策が求められます。
そうして「救急救命士」の資格を取得した後、多くの人が消防官採用試験に合格し地方公務員として消防署で勤務することになります。
「看護師」とは?
「看護師」は主に医療機関に勤務することとなります。
大学病院といった総合病院から診療所といった個人の病院まで様々な医療機関で勤務することができ、雇用形態も正社員からパート勤務までに及びます。
そのため、勤務する医療機関によって業務内容は異なるものの患者さんへのケアが主な業務となります。
身の回りのお世話をはじめカルテの作成なども行います。
また、医師の指示のもと、点滴や採血などといった医療行為を行います。
「看護師」は国家資格で国家試験を受験するためには4年制の大学や専門学校などを卒業する必要があります。
その合格率は95%ほどとなります。
「救急救命士」と「看護師」の仕事の違い
医療現場において、負傷者や患者に対し様々なサポートを行うといった共通点を持つ「救急救命士」と「看護師」ですが、働く場所やその役割に違いがあります。
「救急救命士」の勤務先は主に消防署です。
消防署に勤務し救急車で現場に駆けつけ、その場での救命処置や救急車内での救命処置を行います。
一方、「看護師」の勤務先は病院などの医療機関です。
医師の指示のもと、患者に対し採血などの医療行為をはじめ様々なサポートを行います。
「救急救命士」と「看護師」の仕事の違い(給料面の考察)
給与面で比較した場合、雇用形態で異なるものの同じ正社員での比較において多少、「救急救命士」の方が高くなる傾向にあります。
「救急救命士」は地方公務員となりより安定した給与体制で働くことが可能です。
ただし、「看護師」のようにパート勤務といった雇用形態で働くことは難しくなります。
まとめ
以上が「救急救命士」と「看護師」の違いです。
同じ医療現場で欠かすことができない仕事となります。
そのうえで、「救急救命士」は国家試験に合格するだけではなく消防官採用試験にも合格する必要がありハードルが高いものとなります。