「思い知らす」とは?慣用句やビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈

「思い知らす」とは? ビジネス用語【一語】

「思い知らす」とはどのようなときに使われる言葉なのでしょうか。

今回は、「思い知らす」の意味と類似表現について解説します。

「思い知らす」とは?

「思い知らす」とは、「こころの深い部分で納得させること」を意味する言葉です。

「思い知らす」の使い方や使われ方、使うときの注意点

「思い知らす」「思い知らせる」と同じ意味で使われる言葉です。

ただ「知らせる」だけではなく「思い」つまり「心で考える」ことを意味する表現であり「頭のなかの理屈だけで分からせるだけではなく本能に近い心の部分で深く分からせること」を表します。

「思い知らす」が意味しているのは「理屈を超えた感情の部分での納得」です。

人は他人の話を聞いたときに理屈や合理性で解釈します。

損得や利害関係などを考慮して人の話を判断しますが、時として頭で理解しただけでは納得しない人もいます。

感情的になって人の話を聞かなかったり見下していて耳を貸さなかったりなど、通常の説得だけでは納得しない場合は荒っぽい手段を用いて相手の心に深く刻みこむことで分からせるしかありません。

「思い知らす」というのは「相手の心に深く刻みこむようなかたちで強引に納得させること」を表します。

普通は相手の理解力を持って納得させるところを暴力的行為を含む荒っぽい手法で強引に納得させるのが「思い知らす」です。

説得が通じず暴力的な手段で解決することを「口で言っても分からないのなら体で分からせる」と表現しますが「思い知らす」とはそのような「理屈を超えた方法で無理やり悟らせること」を指します。

一般的に「思い知らす」というのは不穏当な行為に対して使われる表現であまり良い印象はありません。

必ずしも暴力や乱暴だけに対して使われるのではなく荒々しいとされる行為、例えばスポーツの試合で一切手加減せず徹底的に打ちのめして実力を理解させることなども「思い知らす」と表現します。


「思い知らす」を使った例文

・『一切手加減せずボコボコに叩きのめして実力を思い知らす』
・『圧倒的な大差で勝利して身の程を思い知らす』
・『格の違いを思い知らすひまもなく一撃でKO勝利してしまった』
・『オークションでは次々に高額で落札し資金力の違いを思い知らせた』

「思い知らす」の類語や言いかえ

・見せつける
「相手にわかるように執拗に見せること」を意味する言葉です。

実力や能力に使う場合は「相手との差をはっきり示すことで相手に違いをわからせる」という「思い知らす」と近しい意味で使われます。

・目に物見せる
「相手をひどい目に合わせて分からせる」という意味の言葉です。

圧倒的な様子を見せつけ力ずくで納得させる様子を表します。

まとめ

「思い知らす」は日常会話でも使われる言葉ですがあまり穏当な表現ではありません。

かなり強いニュアンスの言葉なので使う場面は慎重に選びましょう。