この記事では「お取りいたします」について解説をします。
「お取りいたします」とは?意味
手でつかまえる、予約をするといった意味です。
「お取り」は「取る」のことです。
「取る」はさまざまな意味を持っている言葉で、手に入れる、手で持つ、注文して届けさせる、予約をする、調子をあわせるなどをいいます。
「お取りいたします」という場合は、手に入れる、予約をするといった意味で用いています。
「いたします」は「いたす」と「ます」をつなげた言葉です。
「いたす」は「する」の謙譲語で、自分の側を低めて表現したり、改まった気持ちでいったりすることで、相手を敬う意を持っています。
「ます」は敬意を表す語です。
「お取りいたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、お客様に対して使用されることが多いです。
品物を手にして渡すとき、予約をするときなどに用います。
店でお客様が商品を見ていたとします。
気に入ったものがあり、それを手に取りたいと思ったようで、背伸びをしています。
高い場所にあるため、手が届きません。
それを見た店員がこの言葉をお客様にかけます。
お客様に取らせるのではなく、自分が取りますよという意味です。
そして、店員は脚立などを持ってきて、高い場所にあるものを手に取り、お客様に渡します。
「いたす」は「する」の謙譲語で、自分の側を低めて表現したものです。
行為を行うのは話し手になります。
つまり、取るのはこの言葉を用いている人なのです。
予約をするときにも用いられます。
ホテルには、宿泊客の要望に応えるコンシェルジュという職業の人がいます。
この人は、お客様から要望があれば、近隣の施設の紹介をしたり、施設やサービスの予約をしたります。
コンシェルジュがお客様から、ある施設の予約を頼まれたとします。
そういったときに、私が予約をしておきますという意味で、この言葉が用いられます。
「お取りいたします」を使った例文
・『席をお取りいたします』
・『帽子をお取りいたします』
「お取りいたします」の返答や返信例
こちらがお願いをして取ってもらう場合も、お願いをしておらずあちらから申し出てくれた場合も、何かを取ってもらったときにはお礼を述べます。
お礼を述べるのは人間関係を円滑にするために大切なことです。
店員なのだからやってくれてあたり前、お客なのだからやってもらってあたり前という態度ではなく、お礼をしっかりと述べましょう。
まとめ
この言葉は、商品を取って渡すとき、予約を取るときなどに、主にお客様に対して使用されます。
取るのは話し手で、自分の側を低めて表現をして相手に敬意を表しています。
私がやりますと申し出ており、相手を気遣った言葉といえるでしょう。