みなさんは、ビジネスシーンで「ご提示ありがとうございます」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「ご提示ありがとうございます」の意味とは?
「ご提示」は「ごていじ」と読み、「差し出して見せる」という意味合いがあります。
丁寧表現の接頭語「ご」が付いた言い方です。
「ありがとうございます」は、相手からの提示に対してお礼を述べた表現です。
つまり「ご提示ありがとうございます」は、相手から提示してくれたことについて、お礼を述べた場面での言葉です。
「ご提示ありがとうございます」の使い方と注意点
「ご提示ありがとうございます」は、「提示」の行動に対してお礼を述べている場面であることは伝わります。
注意点としては、「提示」が「どうした」といったが表現が、足りないことです。
「提示」は、「差し出して見せる」という様子を示す「名詞」であるため、行動を示す表現が存在していないことになります。
例えば、「手紙ありがとう」という言葉は、理解することはできますが、とてもカジュアルな表現になります。
「お手紙ありがとう」となると、接頭語が付き、丁寧さが増しますが、「手紙」は名詞なので、「手紙」が「どうした」のかは表現されていません。
「お手紙くれてありがとう」となると、手紙の行先などが明確になり、状況がはっきり伝わるようになります。
では、どのように表現を工夫すると良いのでしょうか。
「ご提示ありがとうございます」の言い換え
ビジネスシーンで、「ご提示ありがとうございます」を使いこなすための工夫を、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・『ご提示くださりありがとうございます』
「くださり」は「くれる」の尊敬語になります。
また、「くれる」は動詞になりますので、「提示」を「くれる」といった言い回しとなり、言葉の意味合いが鮮明になります。
・『ご提示いただきありがとうございます』
役所などで必要書類を窓口に提示した場面などで、とてもよく使われている言い方です。
「いただき」は「もらう」の謙譲語で動詞です。
この言い回しで、行動に対してのお礼であることが明確になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「ご提示ありがとうございます」は、相手が「差し出して見せてくれた」ことに対して、お礼を述べた場面で使われる言葉です。
名詞、動詞といった言葉の働きに注目すると、伝えるべき要素が明確に表現できているかどうかを確かめることが出来ます。
また、ビジネス用語には、who(誰が)、where(どこで)、what(何を)、when(いつ)、why(何故)、how(どのように)を表す、「5W1H」という言葉があります。
特に、ビジネスシーンでは、相手に誤解を与えない配慮がとても大切になります。
こういった情報が正しく伝えられる言い方や言い回しを、しっかりと学びんでいきたいものです。